無茶振り勇者召喚だけど最強猫耳キャラが守ってくれるから問題ない

romuni

第1話 異世界にて

―side 蒼太―


「ネコニャー、そんなところでもぞもぞしたら堅くなっちゃうよ」


 僕は寝ぼけながらそう呟いた。えーと、今どんな状況だったっけ? なんか凄く頭がボーっとしてて、記憶がはっきりしないや。

 こんなときは、慌てず少しずつ思い出していけばいいんだ。

 まず、ネコニャー。ネコニャーは僕が勇者召喚特典でもらった、僕を護ってくれる存在を一回だけ呼び出せるという能力を使って召喚した、僕の守護獣。

 外見は小学校3年生ぐらいの女の子みたいな感じだけど性別はない。そして頭の上にはピンとした猫耳がついているんだ。人間の耳もあるから聴覚は2系統だね。

 あと、手首から先を猫の手に変化させることもできる。あんまり用途はないんだけどね、なんか鋭い爪を出して人間をビビらせるらしい。

 そうそう、尻尾はないんだ、邪魔だったから取ったって言ってた。だから、猫型獣人には可哀想な目で見られたり、避けられたりするんだ。

 でも本人は気にしてないみたい。ネコニャーは猫型獣人じゃなくて、猫化けっていう妖怪的な何かって自分で言ってたから、そもそも種族が違うみたい。

 次に僕のこと。僕の名前は青井蒼太あおい そうた。多分15才。あちらの世界ではソータでギルド登録していた。なんだかんだあって、百年ぐらいネコニャーと放浪していた気がするんだけど、気のせいだったのか身体が成長していないみたいなんだ。

 それで、昨夜いたのが最近寝床にしている公園だったんだけど、なんかさっきからガヤガヤと周りがうるさいんだ。まるで大勢の人に取り囲まれているような気がして……。

 僕は固く閉じていた瞼をゆっくりと開けた。

 うわーやっぱり人がいっぱい居るよ。それに、ここ公園じゃなくて、宮殿っていうか、王様がいる謁見の間みたいなんだけど。

 あっそうか思い出したぞ、勇者召喚されたんだ。えーとこれで13回目だったかな。ほんと、まいったな、だいたい何で僕がこんなめんどくさいことしないといけないんだよ。

 そもそも神様達が悪いんだよ。異世界勇者召喚ゲームなんて流行らすから、「因果を司るもの」とかいう神様の更に上の存在が何とかしろって僕の因果を書き換えちゃったんだから。

 はー、何で僕なんだよ。おかげで誰かが勇者召喚されるたびにこうやって僕も一緒に召喚されちゃうようになったんだから。

 それで、その因果様が僕に期待しているのが、神様達が勇者にチート能力を授けて育成ゲームみたいなのに興じてるから、勇者の仕事を横取りして、唖然、呆然、なんじゃこりゃの状態にしちゃって、このクソゲーがーーーって止めさせることみたいなんだ。要するに台無しにしちゃえってことだね。

 だから、召喚者の願いを勇者より先に僕が叶えてやらないといけないし、願いを叶えるまで僕は元の世界に帰れないんだ。まあ、縛りプレーってやつだね。


 で、今回の召喚勇者様はどんな人なのかな? そう思い辺りを見回すと、ひょろっと背の高い黒髪の男の人が立ち尽くしていたんだ。

 やっぱり、いきなりの勇者召喚でビックリしたんだろうね。生粋の日本人みたいだし、年齢も20歳ぐらいだと思うから。


「おお勇者よ、よくぞ我らの召喚に応じてくれた。感謝するぞ」


 広間に威厳のある声が響いた。見ると40歳ぐらいの男の人が玉座に座って話し掛けてきた。


「して、どのものが勇者なのだ。神託によると、勇者にはそれに相応しい能力を既に授けておると聞いておるのだが」


 僕が何か言わなくっちゃと思っていると、さっきまでボーッとしていた男の人が先に声をあげた。


「勇者は私ではありません。私は巻き込まれただけです。女神様にも会いませんでしたし、特殊な能力も頂いておりません」


 うわー、先を越されちゃったよ。しかも勇者役丸投げきました。女神様に会ってないって、誰も力を授けるのは女神だと言ってないのに、何で女神様だって分かるの? それとも、女神様には会ってないけど、男神様には会いましたっていうミスリードを狙ってるの?


「えーと、僕が勇者です」


 王様が僕の方を見てきたから、僕はそう答えた。本当の勇者が何を思ってあんなことを言ったのかは分からないけど、僕が因果様から与えられた仕事を果たすには、こっちの方が都合が良かったからそう言ったんだ。


―side 勇者―


 驚いた、いや本当に。朝、大学に行こうと玄関のドアを開けた瞬間転移した。そこで女神に会って色々話を聞いてチート能力ももらった。

 女神に会って思い出したんだが、俺は前世でとある世界の英雄だったらしい。その人生では魔王を倒して王女様と結婚、そして新しい国を建国までしたらしい。英雄王ってやつだ。

 もちろん英雄である俺には正妻以外に側室が何人もいて、最後は孫達に囲まれての大往生だったようだ。あまりはっきりとは覚えていないんだがな。

 そんな俺が女神にもらったチートは、前世で持っていた能力の全てだ。うん、最強だわ。前世でも魔王瞬殺だったからな。いやもう、これ強くてニューゲームでしょ。

 それで、俺を召喚する国が、何と俺が造った国なわけ。しかも俺が死んでから200年後の世界。

 あれ? もしかして俺のエルフ嫁とか、ドラゴン嫁って、まだ生きてるってパターン? いや、参ったな、顔とか変わっちゃってるし、気軽に近づいたら警戒されて何こいつって思われるんだよな。

 でも、俺のチート能力や性格や仕草で、もしかして貴方は……、みたいなパターンだよね、きっとこれ!

 いや、どうすんのこれ。俺を思ってセカンドバージン200年も守ってきたあいつらに、俺の溢れんばかりの愛情を注いじゃって、咲かせちゃうの? 女の花を200年ぶりに咲かせちゃうの?


 そんなこんなで召喚されたんだけど、俺以外にもう一組いるんだなこれが。一人は中学生の坊主――中坊みたいで、寝ぼけてムニャムニャ言ってるんだが、もう一人がよく分からん。どう見ても猫耳にしか見えないものが付いてるし、日本から召喚されたんじゃないのか?

 その猫耳少女は、さっきから身体を起こして辺りをキョロキョロ見回しているんだが、表情に変化がないんだ。普通、驚いたり焦ったり反応があるんだが、こいつは周りの状況をただ観察しているように見える。まるで、自分に危害を加えうる存在がいないかのように……。

 俺がそんなことを考えていると、猫耳少女は立ち上がり、そしておもむろに腕を上げて猫耳を両手で塞いだんだ。

 俺はもしかして人間には聞こえない周波数の雑音がうるさくて耳を塞いだんだと思ったんだが、次の行動を見て俺は度肝を抜かれた。

 猫耳少女が右耳に指を入れると、そこから取り出したんだ――蝉を。

 おい、お前、猫耳の中で蝉を飼っているのか? と突っ込みを入れる間もなく、今度は左耳からカブトムシを取り出した。

 俺達を召喚した奴等が唖然と見守る中、猫耳少女は高々とかかげていた蝉とカブトムシを手放した。虫たちはそのままどこかへ飛んでいった。

 俺を含めた全員が呆気にとられていると、寝ていた中坊がのそのそと立ち上がった。ティーシャツにトランクスという下着姿で、おそらく布団で寝ていたのだろう、靴は履いていなかった。

 考えてみると俺はラッキーだったんだな。ちゃんと外出できる状態で召喚されたんだから。

 そんなことを思いながら中坊を見ていると、パシュッという擬音語が聞こえてきそうな感じで、猫耳少女を胸の中に収めていた。まるでそこが猫耳少女の定位置であるかのように馴染んでいた。

 うん? もしかしてこの猫耳少女が中坊が女神からもらったチートなのか? もしそうだったら、この中坊は同じ日本から来た可能性もあるって事か。


 そのとき、玉座に座っている、多分王様だと思う男が声をあげた。

 どちらが勇者なのかという問いに、俺は自分ではないと嘘をついた。それは、第一に勇者だと答えれば俺の行動が制限されるからだ。そして、第二に俺には花に水をやるという使命があるからだ。

 まぁ、人探しの途中で気が向いたら世界のひとつやふたつ救ってやってもいいんだがな。強大な力を持つ俺にとっては、そんなことは片手間で充分だからな。


 などと考えていると、中坊のやつ自分が勇者だと言いやがった。

 オイオイ大丈夫かよ? 俺にはこいつの力がちっとも感じられないんだが。もしかして、こいつはサクッと死ぬ系の踏み台転生者か? 俺が城を出て姿をくらませる為だけにいる繋ぎキャラ的な。


―side 蒼太―


「それで王様、勇者召喚をした理由を教えて下さい」


 僕はストレートに一番重要なことを訊いたんだ。だって召喚者の願いを叶えるまでは帰れないから。それに放っておくと自己紹介とか始まっちゃうし、やたら長い名前を何人にも言われても覚えられないしね。だからさっさと用件を聞いて問題を片付けに出発する方がいいんだ。

 僕が理由を尋ねると、王様は何か言おうとしたみたいだけど、言葉を呑み込んで答えた。


「うっ、うむ、魔王を倒してもらいたい」


「魔王ですか……。もしかして魔王って何体もいますか?」


 僕は恐る恐る訊いたんだ。だって以前の召喚では、一体だけ倒せばいいと思って引き受けたら、魔王が何十体もいて、大変だったから……。


「いや、一体だけだ」


「はぁー、よかった。いっぱいいたら色々大変ですから……」


 色々っていうのの中には、王様によっては魔王を殺した証拠を見せろとか、魔王軍を追い返して街を復興するまでが魔王討伐だ、とか自分ルールで無茶振りする人がいるからなんだ。

 だから依頼内容は明確にしとかないといけないんだ。そして僕は更に質問を重ねた。


「それで、その魔王に名前とか呼び名はありますか? あと特徴とか」


「ふむ、魔王の名はベスットサラス、燃えるような赤髪の妖艶な美女だと聞いている」


「わかりました。今回の勇者召喚は魔王ベスットサラスの討伐ということでいいですね?」


 うん、よかった。魔王一体だけ殺せばいいんだから、今回の召喚は楽だったな。場合によっては何年もかかることがあるからね。まぁ、こちらの世界で何年過ごしても元の世界に戻ったら全然時間は経過していないんだけどね。でも、早くこの勇者召喚地獄から脱出したいから早く終わるにこしたことはないからね。


「いや、待て」


 王様はそう言って何やら考えているみたいに言葉を切ったんだ。何か嫌な予感がするなー。ハードルが上がっていくみたいな……。


「せっかくの勇者召喚だ、そなたを見ていると魔王の一体ぐらい簡単に倒せそうな気がしてきた。これはわざわざ召喚に応じていただいたのにかえって失礼であった。ここは全魔族の討伐をお願いしよう」


 うわー、言っちゃったよ。何でそんな大変なこと軽々しくお願いしちゃうかな。でも、ハッキリと宣言されちゃった以上全魔族を殺さない限り帰れなくなっちゃったし……一体魔族って何体いるんだよ。


「ハーフとかクォーターの魔族はどうすればいいんですか?」


「もちろん一滴でも魔族の血が混じっているものは全て討伐してくれ」


 はーーー、これもうダメだよ。滅亡フラグ立っちゃってるよ。仕方ないのかな? 大きすぎる願いにはそれに見合う代償が必要なんだけど……。


「わかりました、魔王を含めた魔族の血が一滴でも混ざっているものの討伐ということでいいですね?」


「ふむ、それで頼む」


 王様は僕のことを試すかのように挑発的な微笑みでこちらを見ている。たぶん王様も僕が魔族皆殺しなんて出来ないって思ってるんだろうな。

 そして、僕に無茶な依頼をするのがどんな結果を招くかなんて考えもしないんだろうな……。

 ……仕方ないよね、これも因果ってことで。だから僕は覚悟を決めたんだ――殺す覚悟をね。


「ところで報酬ですが、旅の準備もありますし、ある程度は前金で欲しいのですが、できたら使いやすいように小銭で――あっ、それと僕のいた世界では旅に出るときは新品の貨幣を持っていくのが縁起がいいって事になってますから、できるだけ新品でお願いします」


 僕がそう言うと、王様はすぐにお金を用意してくれた。見ると綺麗な銀貨が千枚ぐらい革袋に入っていた。旅には身分を保証するものが必要だろうと通行証も一緒に手渡された。


「それで、魔王がいるのはどの方向ですか?」


「ふむ、魔王がいるのはここから南にある魔大陸だ。方角的には南はちょうど勇者の真後ろになる。馬車で1ヶ月ほど行くと港があるので、そこからは船で行くことになるな」


 それを聞いた僕は後ろを振り返って言った。


「ネコニャー、スクリーンを壁いっぱいに展開して建物の外を映して」


―side 勇者―


 おおっ、中坊の奴なかなかやるじゃねーか。まるで壁がなくなったみたいに、外の景色が見えるぜ。スクリーンなんて知らない俺以外の面々は壁が消え去ったのかと思って、ずいぶんあわててやがる。

 遠見の魔法か? いや、魔力の動きは感じられないな。魔法以外でこれを実現するとしたら……未来科学ってことか?

 オイオイ、召喚特典でそんなオーバーテクノロジーなんてありかよ?


「ネコニャー、ずっと先にある海の向こうの大陸を映して」


 中坊がそう言うと、まるでミサイルがぶっ飛んで行くみたいなスピードで景色が流れて、あっという間に海を越えて魔大陸が映し出された。


「ネコニャー、魔族がいっぱいいるところを探して」


 次の瞬間、スクリーンが100分割にされ、そのひとつひとつに違う景色が映し出された。

 そしてしばらくするとまばらに画面が消えていき、最後に残った映像がスクリーンいっぱいに表示された。

 まるで、100台のカメラによる最大都市の検索だな。これは遠視魔法レベルの能力じゃねえな。

 そして映し出されているのが、俺も見覚えがある魔王城。ビンゴだな。


「ネコニャー、魔王がいるか探して。たぶん一番強そうなのがそうだと思うんだけど」


 中坊がそう言うと、映像は城の中を進み始めた。オイオイ覗き放題かよ、けしからん能力だな。


 おっ、あれは。背もたれが3メートルもありそうなゴージャスな玉座に優雅に腰をかけている絶世の美女。物憂げに頬杖をついている麗しの顔。まさしくあれは魔王ベスットサラス――――

 俺のヨメーーーーーーーーー!!


 イヤー、そうなんだよな。魔王を倒したら、その娘が復讐に来ました、もちろんロリチビ幼女なのはお約束。

 そして、なんやかんやで懐いちゃって、十年経ったら立派なレディにクラスチェンジ。

 最終的には、俺のヨメーーーーっていうのは規定路線だよな。うん、間違ってない、法律的にも倫理的にも何も問題ないな。


 あれから200年か……変わってないな。あいつ、寿命が千年とか言ってたからな、さすが魔王様、いつまでも若いぜ。


 でも、何でまた魔王やってるんだ? 俺と結婚してこの国で何十年か生活してたのに。俺が死んだ後、何か問題が発生したのかな?

 まぁいいか、後でちょっくら魔王城に行ってその辺の事情ってやつをじっくり聞くことにしよう。

 あぁ、でも感動の再会シーンだからな、普通に行ったらつまらんから、少し遊んでやるのもいいか。

 仮面でも付けて、謎の男現れる、みたいな感じで、いきなり玉座の間に転移して、そんでもって取り巻き連中を軽くあしらった後の魔王との最終決戦。

 あいつもそれなりに強くなってるとは思うけど、所詮、完全無敵最強チートの俺様には勝てないわな、絶対に!

 そんで最後は、わ、われの力が通用しないだと……クッ殺せ、って感じで、床に這いつくばる魔王に、それを見下ろす俺。クックック、イヤーたまりませんな魔王様のクッコロ。たぎってきたぞーーー。


「月が2つあるねー」


 俺が色々シミュレーションしていると、中坊がそんなことを言っているのが耳に入った。

 スクリーンを見ると魔王城のバックに赤と青の2つの月が浮かんでいる映像が映し出されていた。


「滅亡フラグが2つも立ってるや」


 はっ? 月が滅亡フラグ? 何言ってやがるんだ、この中坊は?


「ネコニャー、あの青い方の月、大きい方、あれをあの魔王のいるお城に落として」


「わかったニャ、バイバイニャ、最終回になってきたニャ」


 オイ、オイオイ、オイオイオイオイオイ、何言ってやがる。月を落とすだと? そんなことできるわけないだろ!!


――――シーン――――


 あれっ? 何の変化もないぞ。なんだハッタリか、ビビらせやがって。ふぅー、この俺様を欺いたんだ、キツイお仕置きが必要だよなこりゃ。


ザワザワ、ザワザワ


「つ、月が大きくなってるぞ」


 誰かが言った。


「月が燃えているぞ」


 誰かが言った。


「オイーーー、あれは大気摩擦だ。落ちてくるぞ、月が落ちてくるぞ」


 俺は叫んでいた。力の限り叫んでいた。


「ゆ、勇者よ、これはどういうことだ。このままでは月が1つになってしまうではないか。やはり月は2つないと困るのだが……」


 そこじゃねーーー、それどころじゃねーだろ、王様よーーー。終りなんだよ、月が落ちたら世界が滅ぶんだよーーー。


「じゃあ王様、僕帰りますね。もうすぐ魔族の血が混じっている人は、みんな死にますから。あっ、それから最後に言っておきますね、王様にも混じってますよ魔族の血」


 その言葉を最後に、中坊と猫耳少女は目の前に発生させた黒いモヤのようなものの中に消えていった。


 チクショー、逃げやがった。なんて奴等だ、星ひとつ、何億人もの人間を躊躇なく殺して逃げやがった。


 俺は瞬間移動で転移した。地上はもうすぐ未曾有の地震で立っていられなくなるから魔法で空中に浮遊している。

 もう、月が空いっぱいに広がっている。あと数分でこの世界は終わる。

 俺はありったけの魔力を込めて最大破壊魔法を月に向かって放った。だが、山ひとつ吹き飛ばせる程度の攻撃じゃあクソの役にも立ちやしねー。

 俺は、キッと月を睨んだ。絶望に立ち向かい最後まで諦めない俺、カッチョイイーーー。

 そんなことを考えるしか、俺にはすることがもう残されていなかったからな……。


―side 蒼太―


「ふぅー、ネコニャー、帰ってこれたね」


 いつもの公園、近くにある時計は朝の7時を指していた。

 今日の異世界滞在時間は体感時間で約30分。早く終わってラッキーだった。

 因果様との約束で、この勇者召喚地獄は100回で解放してくれるってことになってるから、後87回か。まだまだ終わらないな。

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