王、トーナメントに参加する
※会話多めです。それでも良いよって人はぜひ閲覧を(*≧∀≦*)
???:「困った。実に困った。」
私はアーデン。ラスティア様の側近の1人だ。昨日差出人不明の手紙が我が王、ラスティア様宛に届いた。内容はとある闘技大会への参加のお誘いだそうだ。
そこで私は思った。ラスティア様は面倒くさがりだ。しかし、あの人は興味がある事、自らの仕事(主に国防)、城を無断で抜け出す事に関しては全力を尽くす方。しかし、いつ敵国が攻めて来てもおかしく無いこの状況。もし、王がいなくなったところを攻めて来たらどうなる?この国は王の防衛が頼みだ。故に軍は最小限に抑えられている。やはり、ここは知らせずに
ラスティア:「アーデン。」
アーデン:「! ラ、ラスティア様⁉︎いつからそこに、って何ですかその格好は!」
ラスティア:「楽だよ。動きやすいし。」
アーデン:「庶民の服を着るなとあれほど言ったでしょうに!前捨てたばっかですよね⁉︎」
ラスティア:「ふっふっふ。僕を舐めないで貰いたいね。替えはいくらでもあるのさ!」
アーデン:「私が甘かったようですね。」
ラスティア:「で、その後ろに隠したものは何?手紙っぽかったけど。」
アーデン:「! いえ、特に大したものでは」
ラスティア:「見せてよ。」
アーデン:「いや、これは」
ラスティア:「なに?もしかしてラブレター?」
アーデン:「違います。私のことはいいで」
ラスティア:「ひょいっと。」
アーデン:「あっ!ちょっ!」
ラスティア:「えっと、なになに。・・・へぇ、トーナメント。面白そうだね。ねぇ、アーデン。」
アーデン:「は、はい。」
ラスティア:「これ、参加して良い?」
ですよねー!!
アーデン:「しかし、我が王。国防は?」
ラスティア:「え?・・・大丈夫じゃない?何かあったら棄権して帰ってくるし。」
アーデン:「いや、しかし・・・。」
ラスティア:「良いよね?」
アーデン:「あ、はい。」
ラスティア:「よっしゃ。」
渡さないと決めていたが渡してしまった。
ーーーーーーーーーーーーーー
ラスティア:「と言うわけで、今からその『トーナメント会場』と言うところに行ってみようか。」
ヘレナ:「おー♪」
アーデン:「はぁ。」
ヘレナ:「お義兄さま、テンション低くないですか?」
アーデン:「ラスティア様がいなくなったらこの国は誰が守るんだ?」
ラスティア:「うーん・・・リーグレッドに任せておけば大丈夫じゃない?」
アーデン:「王。おじいさまはお強いですが今年で75になります。流石にもう体の負担じゃ」
リーグレッド:「20になったばかりの小童に心配されるほどなまりきってなどないわ!」
アーデン:「お、おじいさま⁉︎」
ラスティア:「やぁ、リーグレッド。」
リーグレッド:「お久しゅうございます、ラスティア様。どこかお出かけですかな?」
ラスティア:「うん。実はね」
〜王様説明中〜
リーグレッド:「ほう、闘技大会。これはこれは。このリーグレッド、ラスティア様のご活躍心から応援しておりますぞ。」
ラスティア:「うん、ありがとう。それじゃ城の皆には内緒にしといてね。」
リーグレッド:「お気をつけて行ってらっしゃいませ。」
ラスティア:「それじゃ行こっか。」
こんな目を輝かせたラスティア様を見たのは初めてだ。
ラスティア様は外出用の服に着替えた。そして私とヘレナを脇に抱えた。
アーデン:「あの、ラスティア様?」
ラスティア:「ん、何だい?」
アーデン:「なぜ私とヘレナを抱えるのです?」
ラスティア:「え?窓から外に出て、屋根伝って外にでるつもりでいたんだけど?」
アーデン:「その『え?なんかおかしなこと言った?』って顔やめてもらえませんか?」
ヘレナ:「ラスティ様、早く行きましょう!ヘレナはラスティ様の闘ってるところ、見てみたいです。」
ラスティア:「そうだね。じゃあ、早く行こう。じゃ、リーグレッド、行ってきます。」
リーグレッド:「行ってらっしゃいませ。良い知らせを楽しみに待っております。」
ラスティア:「任せてよ。」
そう言うとラスティア様は窓から勢いよく飛び出し、屋根の上を走りながら城下町の外に出た。
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ラスティア:「ふぅ、ここがトーナメント会場か。」
アーデン:「外に出てから5分。何と言う速さで着いたんだ。ここまで10km以上はありましたよ?」
ラスティア:「へー、そうなんだ。気にしてなかった☆」
ヘレナ:「速くて楽しかったです。また、やって下さい!」
ラスティア:「じゃあ、帰りにまたやろうか。」
アーデン:「私はパスで。流石に、ウップ。吐きそうですよ。てかヘレナはなぜ無事なんだ?」
ヘレナ:「?」
アーデン:「いや、何でもない。」
ラスティア:「さてと、じゃあ中に入ってみよう。」
中に入ってみると以外と快適な温度だった。外は砂漠だから、暑かったがここは何と涼しいことか!
ラスティア:「居心地いいね。さて、受付受付。あ、すいません。受付なんですけど。はい。はい。あ、2階ですか。どうもありがとうございます。
そこの階段登って正面だってさ。」
ヘレナ:「早速行きましょう!」
アーデン:「はぁ。」
この人のコミュ力はどうなってんだ?
ーーーーーーーーーーーーーー
受付嬢:「はい。これで受付完了です。」
こうして我が王はトーナメントに参加する事となった。
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