12 ジャングル


 ジャングル、そう、それはジャングルだ。

 誰がなんと言おうと、間違いなくジャングルとしか呼べない。


 記憶が確かならば、この辺りは公園を回り込むように造られた道路だったはずだ。

 しかし、いまやアスファルトなんて溶けてなくなってしまったかのように、その面影を無くしていた。

 見たこともない種類の草が生え、見たことのない大きな木々が生い茂っている。

 この成長力だと、さぞかし農林業が発展しそうな気がするのだけど、今となってはそれを切り倒す者すらいない。

 もちろん、この木々を切り倒すのにチェーンソーなる文明の利器は使えないだろう。

 なにしろ、それを動かす燃料がない。

 そうなると、この木々を伐採するには、与作を連れてくる必要がある。いや、誰かが与作になる必要があるのだ。

 当然ながら、僕としては謹んで遠慮させてもらうとしよう。


 場違いなことを考えつつも、生い茂った草を掻き分けながら進む。

 はい、そうなんです。道なんて近代的な構造物はないんですよ。

 だから、ただただ草を掻き分けつつ、物音がする度にびくりとしながら進んでいるのだ。


「こりゃ、予想以上に時間が掛かりそうだね」


 現在の状況はと言えば、当初はサヨナラするつもりだった氷華と共にジャングルを進んでいる。

 まあ、当初と違う展開に関しては、飛竜の戦いで恐怖を味わったが故に得た結論だ。

 色々と小うるさい少女ではあるのだけど、思いのほか上手い連携が取れたことから、彼女と一緒に行動すると決めたのだ。なんて言えば、格好いい話なのかもしれないけれど、唯単に心細かったという事実が裏に隠れていたりもする。

 ぶっちゃけ、その辺りの心境は自分自身でもはっきりしない。

 ただ、彼女も何を考えているかは知らないけど、当たり前のようについてきた。


「そうね、って……黒鵜くろう君は何処に向かってるの? そういえば目的地を聞いてなかったわよ。まあ、想像はできるけど」


 僅かな物音でもおっかなびっくりしているのだけど、氷華はそれを笑ったりしなかった。

 それも仕方ないかな。だって、彼女もビクビクしながら僕の腕にしがみ付いてるのだから。

 ただ、そんな状況でも胸のボリュームを感じられないことが、少しばかり残念に思えてならない。

 しかし、それを悟られないように意識して、なるべく視線をそちらに向けないようにする。


「あっ、そうだったね。目的地はコンビニかショッピングモールだよ。食料が欲しいからね」


「やっぱり、そうなるわよね」


「えっ!? なにか拙いことでもあるの?」


 あいまいな返事をする氷華のことが気になる。

 しかし、彼女はゆっくりと首を横に振った。


「ううん。なんでもないの。ただ……」


「ただ?」


「う~ん、行ってみれば分かるかも……まあ、私が心配し過ぎているだけかもだし、取り敢えず行ってみましょ」


 ええ~~っ、そこで止めちゃうんだ……気持ちが悪いから最後まで話してよ……なんか、クライマックスの前でお預け食らったみたいな気分なんだけど……


「さあ、急ぎましょ。日が暮れるわよ」


 意味深な発言がとてもとても気になるのだけど、彼女は自分だけ納得すると、先に進むようにと促した。

 だけど、彼女から率先して先に進むことはないところを見ると、頼りにされているのかもしれない。


 彼女の所為でモヤモヤとしたというか、不安な気持ちが膨らみ始めるのだけど、それでも頼られている気持ちが、僕の身体を三センチほど浮かせているような気がする。

 ただ、浮かれていることを戒めるかのように魔物が現れた。


 それはイノシシ型の魔物だったけど、アニメ映画で見たような大型サイズでもなければ、祟り神になっている訳でもなかった。

 そう、体長二メートルくらいの剛毛なイノシシだ。きっと、薄毛の者なら嫉妬の視線を浴びせたくなるところだ。


 それはそうと、なんちゃらクエストのように交代で攻撃をする訳ではないので、僕等は出会い頭に魔法を叩き込む。


「炎撃!」


「氷撃!」


 あれ? アイスアローだった筈じゃ?


 同じタイミングで魔物に魔法をぶち込だのだけど、そこで素朴な疑問を抱く。

 でも、今は戦闘中なのだ。それを気にしている暇はない。


 案の定、身体に氷の矢を立てられ、更には身体を燃え上がらせながらも、その魔物は猛然と襲い掛かってきた。


「頑丈ね……でも、この氷結の……氷壁!」


 あっ、今、名乗ろうとしたよね? 氷結の魔女とか言おうとしたよね?


 氷華と同様に、向かってくる魔物に攻撃しようとしたのだけど、思わず口籠った彼女の顔を見てしまう。

 その視線に気付いたのか、彼女は舌打ちするかのような表情を見せると、直ぐに絶対零度の視線をこちらに向けてきた。


「な、なによ! 空耳よ! 空耳! もしかして死にたいの? さっさと倒しましょ!」


「そ、そうだね。じゃ、解除して!」


 冷やかな視線で射貫かれ、慌てて魔物に視線を戻す。


「爆裂!」


 彼女が氷壁を解除するや否や、爆裂の魔法をぶちかます。

 さすがに飛竜の魔黒石を二つも吸収しただけあって、その攻撃力は半端ない。

 イノシシ型の魔物は吹き飛び、少し離れたところでピクピクとしていた。


「す、凄い……やっぱり、その魔法はチートよね」


「えっ!? 全然チートじゃないよ! この威力になるまで、何度も死ぬ思いをしたんだからね」


「それにしたって、威力があり過ぎよ」


 少し不貞腐れた様子の氷華が不平を漏らすのだけど、その間に魔物は死んだようだった。

 魔物の前に、まるで無から生まれたかのように魔黒石が現れた。そして、それはヘルドッグよりも大きいけど、飛竜よりも小さなものだった。


 やっぱり、魔物のランクで変わるのかな……


 徐に魔黒石を拾いながら、そんな風に考えていたのだけど、そこで異変に気付く。


「あれ?」


「どうしたの?」


 疑問の声が気になったのか、氷華が傍にやってきた。

 そんな彼女に向けて手を差し出す。


 そう、魔黒石を拾うと、いつものように力が漲ったのだけど、なぜかいつものように消えて無くなることはなく、小さくなってしまった魔黒石が掌に残ったのだ。


「ああ、なるほどね……それなら、こういうことかな?」


 小さくなった魔黒石を見ただけで理解したのか、彼女は僕の手からゴルフボールサイズとなった魔黒石を摘まみ上げた。

 その途端、彼女は痺れたかのように身体を振るわせる。


「う~~、くる~~~~、さいこ~~~~~」


 えっ!? 僕の感じ方と違うけど……なんか怪しい雰囲気だね……


 身悶えする氷華を見て、思わず不埒ふらちなことを思い浮かべてしまうのだけど、彼女は快感に陶酔しているのか、全く気付いていないようだ。

 ただ、彼女の摘まんでいた魔黒石はゆっくりと霧散していく。


「う~~ん、気持ち良かった……って、やっぱり、倒した分しか得られないみたいね」


 無防備な姿を見せたことが恥ずかしかったのか、彼女は顔を赤くすると話を魔黒石に戻してきた。


「そうみたいだね。これって横取りとかズルとかできないような仕組みなんだね」


「あまりにもご都合主義で、なんか作為を感じるわ……」


「そう言われるとそうだけど……誰の?」


「さあ、神様?」


 神なんて居るはずもない。

 なにせ、このファンタジー化で数えきれない人達が亡くなっているのだ。

 これが神の所業であるのなら、それはもはや神ではなく、悪魔といっても差し支えないと思う。


 悪口を言った拙かったのか、悪魔が更なる試練を課してきた。

 それは、まるで戦いが終わる度に油断する僕等を戒めるが如く、突如として現れた。

 草むらから巨大な魔物が現れると、躊躇することなく飛び掛かってきたのだ。


「うわっ! 炎撃!」


「きゃっ! 氷雨!」


 この辺りは、氷華の方が戦闘に慣れているといえるのだろう。

 炎の弾は物の見事に避けられてしまうのだけど、彼女が放った魔法は、しっかりと命中する。

 彼女の魔法は攻撃力よりも弾幕を意識した攻撃であり、無数の小さな雹は魔物に逃げ場を与えないのだ。


「ガルルゥ! ガウォーー!」


 氷の攻撃を嫌った魔物が距離を取ると、透かさず威嚇の声を上げる。


「うぐっ! トラ? で、でかい!」


 その魔物の姿は見るからに虎なのだけど、額には一本の鋭い角が生え、その巨体は小型自動車くらいはあった。


 ま、マジ? 氷華の言っていたトラの話って、盛った訳じゃなかったんだ……


 彼女が大袈裟に話していた虎のことを思い出し、それが盛られた出来事でなかったことを残念に思う。

 ただ、全てが盛られてなかった訳ではなく、彼女が撃退したという話は嘘八百だったようだ。


「や、ヤバいわ。に、逃げましょ」


「えっ!? 前は倒したんじゃないの?」


「うっ……それも……」


「やっぱり……」


 焦りを露にする氷華にツッコミを入れると、彼女はみるみる小さくなっていくように思えた。


 まあ、彼女が逃げた方がいいというんだから、ここは戦略的撤退で……


 彼女の意見を尊重して、さっさと逃げ出そうとしたのだけど、ここでも問屋が渋った。卸してくれる気がないようだ。

 そう、僕等を囲むようにして、残り三方からも虎の魔物が現れたのだ。


 やべっ! 万事休すじゃん……


 全身から冷たい汗が吹き出すのを感じながら、僕はどうしたものかと途方に暮れるのだった。









 夏とは思えないヒンヤリとした空気が立ち込める。

 それは、まるで真夏に冷蔵庫を開けた時のような感覚だ。

 なにしろ、僕等の周りには氷の壁が張り巡らされ、見るからに涼しげな雰囲気を醸し出しているのだ。


「う~ん。極楽、極楽。快適だ。氷華の魔法って本当に役に立つよね」


「そう? ありがとう。でも、そんなに呑気にしている場合じゃないと思うわ。というか、氷壁を解除したら別の意味でヒンヤリできるわよ?」


「それは勘弁して欲しいんだけど……って、うわっ! またヒビが酷くなったよ?」


「だから、早く対処を考えないと……相手は猫じゃないんだから、マタタビでゴロにゃんって訳にはいかないのよ?」


「そ、そうだね……」


 思いっきり現実逃避してみたのだけど、障壁を作り出した氷華が呆れた様子で窘めてくる。


 呑気な会話をしているのだけど、実際のところ、四方からトラの魔物――ワータイガーに囲まれて絶体絶命のピンチに陥った。

 でも、そこで機転を利かせた氷華が、ちょっとまったと言わんばかりに周囲に氷壁を張り巡らせ、今はこの窮地をどうやって切り抜けようかと思案しているところだ。


 ああ、もちろん、ワータイガーという名も僕が命名した。そして、先程のイノシシに関してはワイルドボアと名付けた。

 どうやら、氷華は僕のネーミングが気に入っているようで、全く反論することなく受け入れてくれた。

 その辺りからしても、実のところ、彼女は二次元ちゃんではなのかという疑惑が生まれる。

 まあ、二次元オタクに関しては問題ないので良しとするのだけど、もし腐っていたらと思うと少しだけ怖くなってくる。

 なにしろ、僕は腐っていないからね。


「やっぱり、飛竜と同じ作戦しかないんじゃないかな」


「それは無理だと思う」


「どうして?」


「ワータイガーって恐ろしく速いのよ。だから、弱ってからじゃないと一撃必殺みたいな技は当たらないわよ? それに、黒鵜君の魔法ってちょっと遅いよね?」


「ふぎゃ……」


 氷壁と爆裂の交互攻撃を提案したのだけど、痛いところを突かれて撃沈してしまう。


 そう、僕の魔法は速度が遅いのだ。

 戦闘を熟す度に威力は上がっていくのだけど、速度の方は全く以て向上する様子がみられない。

 正直言って、そのことを思い悩んでいたりもするのだけど、改善できないままここまでやってきたのだ。


「ねえ、黒鵜君の魔法って幾つあるの? 今まで炎撃と爆裂しかみてないんだけど……ああ、老尿もあったわね」


「老尿っていわないでよ! そもそも女の子が口にする言葉じゃないよね」


「あら、そう思うのなら、黒鵜君って幻想に憑りつかれているのよ。女の子なんて、そんなにお淑やかで可愛い生き物じゃないわよ?」


「ガーーーーン!」


 水龍を老尿と言われたことに憤りを感じたのだけど、それよりも女の子像を打ち砕かれた方がショックで、ガックリと肩を落とす。

 ただ、そんなどうでもいい話をしている最中も、氷壁のヒビ割れが大きくなっていく。


「まあ、幻想は良いとして、他に魔法はないの?」


 激しくなるヒビ割れに目を向けながら氷華が問い掛けてくる。


「ない!」


 やはり、男なら男らしくハッキリとすべきだよね。

 ここで嘘を並べて粋がってもしかたないと考えて、堂々と胸を張って答えた。

 ところが、頭ごなしに怒られた。


「なにを威張ってるの? そんなこと自慢にならないわよ」


「ふぐっ……」


「まあ、そんなことだろうと思ったけど……」


 ダメ出しをされた上に、挙句の果ては、廃棄物でも見るような眼差しを向けられ、肩を竦めて嘆息されてしまう。

 あからさまに呆れられると、それこそダメな子の気分になってくる。いや、彼女の冷たい視線を一身に受けると、存在すら否定されているかのように思えてくる。

 ところが、彼女は溜息を吐きながらも、片方の眉をあげたまま続きを口にした。


「それなら、新しい魔法を考えたら? もう黒鵜君も気付いていると思うけど、私達の魔法って想像力だと思わない?」


 そう言われると、確かにそう思えてくる。

 だって、これまで発動させた魔法は、科学的根拠や論理的な理屈なんて全くないのだ。

 自分がイメージした内容を発動させているだけで、それこそご都合主義だと言わざるを得ないだろう。


「新しい魔法か……」


「あっ、炎はダメよ!?」


「えっ、なんで?」


「炎って、物理的に遮れないし、攻撃も遅いじゃない」


「た、確かに……ん~~~~~~~」


 氷華から指摘されて、反論できずに押し黙る。

 でも、水の適性はないみたいだし、他も怪しい気がするんだよね。


 新しい魔法が思いつかず、ただただ唸り声を上げるのだけど、思い悩んでいると、助言が飛んできた。


「アニメや映画で見た内容で良いのよ。要はイメージがしっかりできれば良いだけなんだから」


「アニメね~~~炎はダメで、水は無理……残るは風属性か地属性だよね……」


 かなり切迫した状況だというのに、僕等は呑気に新しい魔法に取り組み始める。

 思いっきり緊張感に欠けているように思えるかもしれないけど、僕等からすると割と切実な話だったりする。

 ただ、新たな魔法となると、彼女も興味があるのか、ヒビ割れが酷くなっているのも忘れて、やや興奮気味に己の意見を述べてくる。


「とりあえず、風属性なんてどう? 格好いいし、スティグマみたいじゃん」


「スティグマ? なにそれ……」


「知らないの? ラノ……何でもないわ……」


 とうとう正体を現したな! この二次元オタク!


 口籠る氷華に疑惑の視線を向けると、彼女はそっぽを向いたまま押し黙る。


 まあいいや、取り敢えず風属性ね。風といえばやっぱり風俗だよね……違った……失敬。風といえば、カマイタチだよねエアカッターとかウインドエッジとか……でも、なんかイメージしづらいな~。それなら……風俗? いやいや、そっちからは離れなきゃ……


 脳裏から離れない女性の裸像を渾身の力で追いやり、アニメで見たカマイタチをイメージしていく。そして、ある程度のイメージができたところで右手を突きだす。


「風刃!」


 お試しとばかりに風の魔法を試みたのだ。


 それは水属性の魔法と違って、立派な魔法だと言えるだろう。

 というのも、目を凝らせば薄っすらと緑色に見える風の刃は、氷華が作った屈強な氷壁を物の見事に切り裂いたのだ。


「すげーーーー!」


「ちょ、ちょーーーーーーぉ! すげーーーじゃないわよ! なにやってのよーーーーーーーー! 氷雨! 氷撃! 氷撃!」


 魔法の攻撃力に感嘆の声をあげたのだけど、すぐさま氷華からクレームの声が放たれる。

 それも当然と言えば当然だろう。

 なにしろ、風の刃で切り裂いてしまったのは、ワータイガーから自分達を守るために展開していた防御壁なのだから。

 そう、完全に敵の事を忘れていた所為で、とんでもない大チョンボをやらかしたのだ。


 氷華は罵声を吐き出しながらも、必死に雹や氷矢の弾幕を張る。

 なぜなら、一度氷壁が解除されてしまったことで、敵が近寄り過ぎて次の氷壁を張るスペースがないのだ。


 まずっ! やっちまったよ~。炎撃! 炎撃! 炎撃!


 思わず二つの玉を引っ込めるほどに肝を冷やしながらも、これ以上敵を近づけさせないようにと、必死に魔法を放つのだけど、ワータイガーには当たらないどころか、上手く遠ざけることすらできない。

 それは、この末期的な状況に、さらなる混乱を生み出す。


 くそっ! くそっ! くそっ! なんで当たらないんだ! この攻撃じゃダメなのか……じゃ、風刃なら? いや、この状況で風刃に頼るのは正直怖い……何かいい方法がないのか……攻撃が遅くても纏めて葬れるような……ナパーム弾みたいな攻撃があれば……


 パニクった頭で良からぬことを考え始めたのだけど、その時、脳裏にはくっきりと周りが火の海になる光景が映し出される。

 それが拙かったのだ。正直言うと、そんな魔法を放つ気はなかったのに、気が付けば後先考えずに思い付きの魔法を唱えていた。


「くそっ、いけっ! 焦土!」


 僕の擦れた声が響き渡ると、この真夏のジャングルともいえる光景が、自分でイメージした光景にすり替わったかのように、火炎地獄へと変貌するのだった。

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