週に2日はドラゴンです
空木真
望みの「紅」
「お前はどうしたい?」
目の前の「
私にそう問いかけてくる。
「・・。」
望んでいた光景にも
私は事態をまだ理解できていなかった。
当たり前だ。
気が付けば、
場所は薄暗い湿った洞窟。
少し先には、
RPGでよく見かける立派な宝箱。
そしてその前・・つまり、
私のすぐ目の前には、
それを守る「
突然、
この場に現れた私に「
その次にはもう、業火のような両眼を細めて、
地鳴りのように低い声に、
楽しそうな色を乗せ
「
私はパニックを通り越し、
「・・
「お前は何者だ?」
・・その調子で、
私と「
その間に
それでもまだ、今の現状に加え、
更に付け足された「
そのまま
不思議な会話が続いた結果、
私は自身の事を全て「
その事に気付いた瞬間、
「これは、不味いんじゃないか?」
という言葉が頭に浮かび、一気に血の気が引いた。
だって、相手は・・・・だ。
自分の事を話してしまったのは、
静かに冷や汗を
どこか満足そうな「
「お前はどうしたい?」と。
「ど、うしたいって?」
こんな事を聞き返して、
緊張で
すると、その声に反応したのか、
遥か上で見下ろしていた「
すいっと目の前に降りてきた。
相手は、
燃え盛る業火の色の目で見つめてくる。
大きな目の中に、
それが何となく情けなく見えた。
そのまま瞳に
「
「望んでいたのだろう?」と。
その言葉に、
私の心臓が一瞬強く脈を打つ。
「
「なに、話は簡単だ。」
「ほんの少し、ほんの一瞬、
「それで望みは叶う。」
「何を
私は、
何かの術でも掛けられている
少しぼんやりとした心地で、
その言葉にただ耳を傾ける。
望みが、叶う。
長年の、幼い頃からの夢が。
「・・。」
頭に
胸の高鳴りは増し、
思わず
そんな私に気付いた「
その目を弓の
「さあ、選ぶがいい。
望みを得る
それとも・・望みを永遠に捨て去る、
お前は、どうしたい?
静かに
今度は
「・・・・。」
私は、しっかりと小さく
それを見届けた「
大きく
「契約成立だ!!」
辺りに響く声でそう宣言し、
「
そして、その目に
「
私に向かって言う。
「この世界の巨大な歯車になる事を決めた、
覚悟のある小さき人間よ!
・・ようこそ、
「
私の全ての世界は大きく、広くなった。
―これが、今の私の始まり。
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