太陽に照らされた雪は一層白く、目の奥がつんと痛んだ。積もった雪を蹴ってみると粉のように舞う。

 指先の感覚が徐々になくなっていく。まるで僕の手じゃないみたいだ。手を口元に持っていき、吐く息で温める。

 雪のように何もかも真っ白に、溶けてしまえばいいのに。

 溶けていく雪を見ながらそう思った。

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