滅亡した世界で僕と私は

きおさん

あの日

.....


ぶくぶくぶく....

海底から空気の袋が上っていく

...

青年は沈み行きながら空気の袋を目でおうことしかできなかった

果たしてこれは現実なのか夢なのか

...

俺『...寒い...』

沈んでいくにつれ青年の体にかかる負担が増えていく

俺『寒いっ!痛いっ!誰か助けてくれ!頼む!ああああ!』

青年の声は誰にも届かない

......

......

......

私『...!』

私はある実験をしていた

ぶくぶく...

目の前には円柱の水槽のようなものがあり青年が入っていた

私『まっててね...お兄ちゃん...私がんばるから』

...

俺『...』

俺『あぁ!ああああああああああ!』

私『目が覚めた!』

私『なに?どうしたの?お兄ちゃん!私だよ!わかる?』

だが青年は気が狂ったように叫び、声は届いていない

私『...仕方ない』

睡眠薬と精神安定剤を投与しその日は終わった

...

私はお兄ちゃんとここにきてから日記をつけている

今日はいつもよりいいことがかける

 

 [日記]

今日でパンデミックは起こって三ヶ月ついにお兄ちゃんの目が開いた!

でも叫んでいて呼んでも返事はない

だから仕方なく眠ってもらった

私が望む日は近いかもしれない!...


パタンッ

...

私『もうこんなに経っちゃったのかぁ...お母さんまだ生きてるな?...』

少女は悲しそうな声で一人話す

私『そろそろ一人は飽きてきちゃったよ...うぅ...』

今夜はもう休もう夜中一人だと余計に悲しくなってきてしまう

....

.....

私『...ふぁ~。』

少女は眠たい目を擦りながら服を着替え屋上にでた

ウゥー

その建物の周りからはうめき声が飛びかう

そう...四ヶ月前世界は滅んだ

私たち家族は研究者たちから全員期待されるほどのエリートだった

お父さんは生物

お母さんは感染症

私は両方

お兄ちゃんはやろうと思えばなんでもできる人だった

だけどある日

私は一人遊びに研究所を抜け町に出た

しかしほかの国の悪い研究者たちが私を誘拐し感染力が高い生物兵器を私に無理矢理作らせた

作り終えウイルスがばら撒かれ始め研究所の守りが薄いときお兄ちゃんは私を助けに来てくれた

私たちは無事研究所からはでたものの町は既に地獄だった

そうだばら撒かれたウイルスそれは感染力が高くかまれたり体液に触れればアウトだ

ようするにあれは【ゾンビ】だ

私とお兄ちゃんは走って切り抜けた

だがさっそく突然変異した個体が現れお兄ちゃんを襲い

お兄ちゃんは負傷したがなんとか倒せた

だが感染してしまった

お兄ちゃんは意識を失い私が担いで逃げてきたそれはここだ

...

生存者が私たちのほかにいるのかはわからない

ピピピピピピピピ

私『!?』

警報『緊急事態発生 ゾンビが進入しました』

私『!...ありえない!完璧なはず!』

もしかしてあのお兄ちゃんをあんなことにした突然変異の...

私はすぐに武器庫へ行きサブマシンガン、ハンドガンを手に持って走った

タッタッタッ

わたしはまずお兄ちゃんの元へ行き防衛することにした

...

私『よし!お兄ちゃんは大丈夫だね』

私『私が守ってあげるからね!』

...

機械『人外生物高速接近中』

私『きた!...』

奇形のゾンビ『ぴやぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

私『耳が...!』

ゾンビは私に走ってきた

私『こっちくるなぁぁ!』

パンッ!

バンッ!

だがゾンビは早くまったく弾が当たらない

奇形のゾンビ『ぴやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』

ゾンビは私に突っ込んできた

私『きゃっ!』

私は吹っ飛ばされ武器も吹っ飛んだ

私『....私...ここまでなのね』

私はお兄ちゃんのカプセルに近づき蓋をあけ出して抱きしめた

私『ごめんね、お兄ちゃん、治せなくて...』

私『ごめんね!...愛してるよ...おにいちゃ..』

さっき吹き飛ばされ頭をぶつけたのか意識がとおのいていく

ふと少女の頬に優しくも大きい手が触れた

私『え...お兄ちゃん』

俺『よぉ...おはよ、俺もお前を愛してるよ』

私『えへへ...相思相愛...だね...』

私はそのまま完全に意識を失った

俺『...』

ゾンビはこちらを警戒しながら近寄ってくる

俺『よくも俺の愛しの妹にそんなことしたなぁ、ごみ虫』

奇形のゾンビ『ぴやぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

ゾンビはこちらへ飛んできた

俺『すまねぇな、遊ぶつもりはないんだ』

バンッ


 ~~つづく~~

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滅亡した世界で僕と私は きおさん @kiosann

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