必殺技を繰り出す時は技名を叫べ
「え、なんで……」
武器が出てこなかったことに動揺した
「なんで。なんで出てこないの!?」
『ふむ、どうやら“
突如、腰に着けた謎の機械から、声がする。この声は
「ベルトが喋った!? ベルトさん!? クリム・スタインベルト!?」
『落ち着きたまえ。そのベルトには通信機能が備え付けられている。私は離れた場所から音声を飛ばしているだけだよ』
「あ、あなたは一体誰なんですか!?」
『だから落ち着きたまえ。私はそこに転がっている
つまりは
『今は私のことはどうでもいい。それよりその化け物を倒す方法を教えよう』
男はとても冷静な言葉遣いで、
『いいかね? その怪物は不死身ではない。そいつの正体は言ってしまえば、水、だ。攻撃が当たる瞬間に身体を液状化させて、衝撃を受け流しているだけさ。だが今までの戦いを観察するかぎり、液状化するのは一瞬だ。フェイントをかけて攻撃を当てれば倒せる』
どうりでダメージが全然無いわけだ、と
さっきの
『そのベルトの青いボタンを押したまえ。そうすれば相手を倒すだけのエネルギーが溜まる』
「で、でも私には武器が……」
『安心したまえ。エネルギーは変身者の任意の部位に溜まる。右拳でも左脚でも好きな場所を選ぶといい』
だが実際は違う。
この男が話しているとおり、青いボタンを押すとエネルギーは使用者の脳が思い浮かべた身体の部位に集中する。
『だが気をつけたまえ。攻撃が空振りした場合、エネルギーは暴発するからね』
「とにかく、青いボタンを押してフェイントをかければいいのね。分かったわ!!」
――テンサク、フィニッシュ!!――
彼女のイメージどおり、右脚にエネルギーが溜まる。
『あ、そうそう。必殺技時に技名を言うのを忘れないように』
「え、そんな急に言われても!!」
『ほらほら、早くしないと力が暴発するよ?』
「え、じゃ、じゃあ……フェイクキック!!」
敵の身体が元に戻った瞬間を狙って、
怪人の身体は爆発し、今度こそ大破した。
『ナイスドライブ、見事だよ。ベルトを外したまえ、そうすれば変身も解ける。……そうそう、
「ま、待ってください! あなたは一体……」
ふと
勢いで変身して怪人を倒したことを、
しかし、これは現実。
「そうだ!
怪人を倒すことに専念しすぎて、
慌てて思い出した
「ハァ、ハァ」
腕の傷が痛むのか、
救急車に乗る前に
彼女は
変身アイテムは
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
登場人物情報が更新されました
・
19歳。女性
ミスコンで銅賞を貰えるほどの容姿を持つ。
彼氏持ち。
ヒーローに変身して怪人を倒す。
好きなライダーは、仮面ライダー電王(超クライマックスフォーム)
・
19歳。男性
青いヒーローに変身する。
左腕を負傷中。
怪人の死体から何かを回収。ベルトも
好きなライダーは、仮面ライダーディケイド(通常形態)。
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