世界が平和でありますように(タイトルには騙されないで)
遠藤孝祐
いきなり近況を書かない
初めまして、遠藤孝祐と申します。
近況ノートに投稿する内容をエッセイにというコンセプトが、初回で打ち砕かれました。
人間生きているだけでは、そう面白い出来事はないのですよ。
まずは私のことを少しでも知っていただけるためにそうですね……友人の結婚式の話を致します(関連性って何?)。
「何か余興をやってくれないか?」
大学時代の友人が結婚をするというので、私と、同級生の友人は、余興を頼まれました。
真面目さをウリにしている私たちは、結婚式とかいう真面目な席で余興とかふざけたものは関心しないと憤慨し(嘘です)。
よく選択される項目の、歌でも歌おうという結論に至りました。
選曲は、GLAYのHowever。
結婚式で歌われる定番の曲ですし、今になっても色褪せない名曲であります故、盛り上がることは間違いないと勝利を確信致しました。
女性曲が歌いたい願望から、女性曲を中心に練習していた日々が、Howeverを歌うために必要なハイトーンボイスを養うためにあったんだ、と確信致しました。
ご存知ない方は、ゆーちゅべ(宣伝行為回避)などで聴いてみるのも、尚理解が深まることと存じます。
ただ、人間は、物事への理解を深めるためには、反復したインプットだけでなく、アウトプットも行うことで、より上達を促すものです。
そんなわけで、私のHoweverづけの日々が幕を開けました。
i p○d(伏せ字の意味)を引っ張り、
朝の電車ではHowever
帰りの電車でHowever
夜寝る前にもHowever
朝から晩まで、Howeverに満ちた日々を送って参りました。
時には、仕事中に脳内でHoweverが響き渡ったり。
紅(X JAPAN)やAM11:00(HY)に浮気をしたり。
絶え間なく注ぐ愛の名を
永遠と呼ぶことができたりしました(However)。
風呂場でHowever
カラオケでもHowever
布団でもHowever
そんなすてきな日々を送うんもう嫌だ(挫折)。
流石に人生の貴重な一時期をHoweverに費やす日々はヘビーでした。このままでは、私の人生はHoweverに塗りつぶされてしまうと、言いようもない恐怖に支配されました。
くじけかけた時に思い出したのは、幸せそうに笑う、新郎新婦の写った写真でした。
おちゃらけていて、大学時代には授業をサボってパチンコに行っていた素敵な友人(おい)。
美人という表現を安易に使ってしまうことを躊躇ってしまう、素敵な新婦(やめろ)。
門出を迎える友人のため。
もう少しだけ、がんばってみよう。
勇気を頂いた気がした私と友人は、残された日々を、毎日毎日Howeverりました。
そして、当日。
友人はタキシード姿でビッチリと決めており、新婦は純白に輝くドレス姿に身を包み、これから始まる喜びも、苦しみも分かち合う新たな人生を、祝福しているようでした。
写真でしか見ていなかった新婦様は、ずっとずっと魅力的に見えました。
その姿に免じて、友人が大学時代、違う女性とらぶですてぃにーしていたことは、言わないことにしました。
式が中盤にさしかかり、いよいよ私たちの出番となりました。
過去に笑いあった日々を
今までの二人の日々を
そしてこれから共に歩んでいく二人の日々のため
精一杯の祝福を、あらん限り歌に込め
さあいくぞ
「やわらかな↓風が吹く↓こーのー場所でぇー↓(小声)」
祝福よっわ。
緊張で声が出ませんでした。
だだだだだって、人前で歌うなんてききき緊張してしまいますよ。
情けないなーとお思いの方々。
お前もHoweverにしてやろうかあ?(意味不明)
まああまり上手には歌えませんでしたが、大事なのは、二人を祝福する気持ちなのです。歌が上手、下手といったことは二の次なのです。
うん。
それに、新婦側の余興に出てきた友人方も、決してうまくないしな!(人間性ちっさ)
それから、式もいよいよ終盤に差し掛かり、新郎の父親が、大きくなった息子を見据え、祝いの言葉を述べました。
人は一人で生きているのではなく、誰かの「おかげ」で生きている。
それを述べている父親も、結婚式の際にこの言葉を頂いたそうです。
人生における本当に大切なことは、こうして世代を超えて、受け継がれていきます。
生への営みが遺伝子や世代だけでなく、いい言葉や大切なものも、運ばれていく。
だからこそ、どうしようもない人の行為も、時には感動を生み、物語を紡ぎ出してしまうのでしょうね。
ご結婚、おめでとうございます。
二人に祝福あれ。
参考資料
カラオケで歌ったHoweverの回数
7However(1However辺り、約5分)
家で歌った回数
33However
i p○dでの再生回数
218However
これからの二人の愛情
Forever(これが言いたかった)
帰ってからの疲労
However……
最後に、この出来事から数年の年月が経ちましたが。
この友人とは一回も会っていません。
こうして人は。
ぼっちになっていくのです。
こんな感じでお送りいたします。
失礼致しました。
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