全てが捻じ曲がる救済の歌

消費される真実のメカニズム

宙をさまよう君の眼を射て

血の涙を聖杯に注ごう

天に捧げる滅亡主の翼

甘い水などないのに引き寄せる魔力

薄暗い明かりの下では

見たくないものがあるよ

類似したふたりの救いの主は

芝居を繰り広げ終末に導く

善か悪意か知るのは

ジャバウォッカーだけだから

人々は赭（あか）い口を一斉に開け放ち吼える

「どうか、どうかお救い下さい」

「ならば死ね」

きっと楽にしてくれるよ

天国も地獄もそこにはない

滅亡主は本当の終わりを知っている

最後まで一緒にいたいと願った

大丈夫、痛みなどないから

墜ちて来る太陽を見届けよう

凍えることなく終わりを迎えよう

救世主など嘘に過ぎない

本当の救世主は滅亡主

これが唯一の真実

＊＊＊

滅亡主…救世主の逆のようなもの

ジャバウォッカー…わけのわからぬ言葉をべらべら喋る人

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