第124話ダンジョンマスター

鉱山で働くゴブ家族達を、ゴブ漁村で持て成し見送った後に、ついでに湖に何か召喚をしようと模索していた。


先日、オークキさんが持ち帰った蛸型のモンスターを調理しているゴブ達が美味しく蛸の煎餅にしている所を目撃し、一枚拝借したのだが、パリッとした食感は良かったが

いかんせん、舌の肥えた者にとっては薄味であり、湖で取れた蛸な為に磯の香りは感じられないし、タレなどの概念もゴブ達には無いので醤油が欲しくなる、結果まだまだ物足りない未完成品であるのだ。

まぁゴブ達はこの完全なる未完成品で喜んで

いるので良しとする。


召喚リストにも蛸が増えていたが、そのまま召喚するのでは芸がない。

実は、蛸の他にも、召喚出来るモンスターが増えていた。しかし此方は倒していないのにである。

それはスクイッド、烏賊である。

召喚モンスターを、食用にするなんてどうかと思うがそこは割りきって烏賊を召喚する事にした。



割りきって召喚したのだが、ここで問題発生!!

水面にプカプカと浮かぶ烏賊。

スイースイーっと泳ぎ、時折足を振ってくる愛らしさ!これを食べるだなんてとんでもない!


時折、水中へと沈み足で魚を絡めとり

戦利品をこちらに進呈してくる。

ナイフで捌き、内臓と頭を烏賊に投げ与え

身は美味しく岩塩を少々降った刺身で頂き

骨はゴブ達が、熱した鉄板で挟んで骨煎餅へと調理する。


烏賊は今では可愛い家族だ!!

漁にでるゴブ達には間違って、取らないように注意を与え、暇が出来れば、烏賊の元へと足げく通う。


『ゲソキング』これが君の名前だ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る