第103話ダンジョンマスター
ドラゴンの巣穴には、ゴブ主婦部隊の掃除で出たドラゴンの生え変わった鱗やら牙やらを
袋に詰めて置いてきた。
価値あるものであるが、最高品質なものは持ち帰るように万全な指示を出しているので
抜かりはない。
ドラゴンママの食費や生活費がばかに出来ないほど掛かるのだ!人間に無償で全部くれてやる分けにはいかんのだ!!
しかも、ドラゴンママからはダンジョンに作った巣穴とマグマ風呂が気に入ったから元の巣穴には帰りたくないと圧力を受けている…
あれは断ったら命に関わるやつや!
恐ろしいものを抱え込んでしまったのかもしれない…。いや、逆転の発想だ!
最強の矛と盾を手に入れたと喜ぶべきだ。
ダンジョンの最強防衛戦力ドラゴン万歳!!
永住用にもう一度巣穴を改装したり、マグマ風呂の温度を調整したりとしている間に
ドラゴンパパが帰還した。
お帰り。良い死合やったで!
ドラゴンママ、ダンジョンに永住するってよって話したら。なんか少し落ち込んでた。
なんでも前の巣穴はドラゴンパパが頑張って苦労して掘り進めた思い出のマイハウスだったみたい。まぁなんかゴメン。
そうそう、ドラゴンパパにはご褒美を用意してあるんだった。
チビドラゴンがトテトテと此方に歩いてきて、キュキュイキュイと鳴いている。
オークキさんが訳してくれるには
パパ凄い!パパカッコ良かった!!
と言っているのだそうだ。
まあ、言わしているんだが。
ドラゴンパパは毎回安上がりで済むで助かるわ。
チビドラゴンにはびっぐなカツを三枚余分に
与えた。
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