第71話ダンジョンマスター

紅いまるっこいのはどうやら、紅いドラゴンの子供らしい。

らしいってのは言葉が残念ながら分からない

共通語を話してくれれば分かるんだが

キュィキュイ鳴いているだけだからなぁ…


たぶんドラゴン語なのかな?


とりあえずよくわからんが、おやつをやったらなんかなついた。


びっぐなカツのやつがお気に入りだ。

咬みごたえがあるのが良いのかもしれない。

コブリン達と子供同士すぐに打ち解け

追いかけっこをしているのをオークキさんと

一緒に温かい目で見守った。


しかし、どうしてこんなとこに居てるのか…


あれ?これまずいんじゃないのか?

何処かのお約束では子供をさらったら親が出て来て一帯が火の海になったりとかするんじゃないの?いやいや、勝手に来ただけだし。

こっちサイド悪くないし!!


現実逃避しているとゴブ太が慌ててやって来た。どうやらお迎えが来たようだ。


「あ!やっぱりここか!良かった。」


どうやら行方不明でドラゴンママが大慌てで住み処が大変だったらしい。


ハンバーグ取りに来る時に尻尾に掴まって

ここまでたどり着いたとか、いや気付けよ!


さぁ帰ろうとしようとしたら、嫌がる紅いまるっこいのこと、ドラゴンの娘。


何て言ってんだ?え?帰るのいや?

遊び足りないし、びっぐなカツ食べたり無い?どうすんのよ?駄々だこね始めた娘に

ドラゴンパパも四苦八苦している。


んじゃ、また遊びに来たら良いよ。

本当って?首をコテンと傾ける紅いまるっこいの。ドラゴンパパが可愛がってるのも分かった気がする。一番はうちのコブリンだけどな!


ほれ、びっぐなカツのお土産だ。

またな!っとコブリン達と飛んで帰る

ドラゴンの父子を見届けた。

あのドラゴンも、父親やってんだな…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る