第68話紅いドラゴン

別の世界の人族に出会った。

何故か懐かしさがあった。


ハンバーグのお土産を持って住み処へと帰る

妻にハンバーグを渡し、食べている間に

我が子を抱き上げた。


パパでちゅよー


おーなんて可愛いんだろう。バタバタと暴れる翼が俺の目に当たるが痛くない、目に入れても痛くないとはこの事か!!

全ドラゴンで一番の娘だ。嫁に絶対にやらんぞ、近寄る雄ドラゴンまじ滅ぼすべし!!



翌日は娘と一緒に遊ぼうと思ったが

妻の肉の催促があった。娘に魔力の補給をするので、すぐ腹が減るようだ。

すまん、娘よ!パパは重大な任務をこなしてくるぜ!え?いや?遊びたい?本当にすまん

直ぐ帰ってくるからね?機嫌直して?


ピューン


昨日のハンバーグが良いと言われた。

昨日の倍食べたいとも言われた。

あの人族に迷惑が掛かるかと思ったが

礼に生え替わりで抜けた鱗を渡すと両手を上げて喜んでいた。こんなもので良いのか?


しばらくすると妻の食欲が収まり

娘と遊ぶ時間が増えた。やっぱり可愛いなぁ


今日も妻がハンバーグを食べたいと言うので

ダンジョンに向かい受けとりにいく。

またもやぐずる娘。すまん!

パパは重大な任務が…え?前もその言い訳に聞いた?いや言い訳って…

すぐ帰るから、本当にすぐだから、ね?

機嫌直して?え?いや?


あ、痛!妻の催促の鉄拳制裁…。

いえ、すぐ行ってきます。分かってますハンバーグですね。


すまん娘よ!ママはとても恐いんだ!

置いていく娘を思いが気が凄く重い…

なんか今日は特に体も重いな…

これが愛の重さ?そうに違いない!


ピューン


ピューンリターン


ハンバーグを受け取り住み処へと戻ると妻が慌てふためいていた。

どうした?こんな妻を初めて見た!


え?娘が居ない?いやいや、こんな断崖絶壁飛べないと出れないぞ?まさか!落ちた?

え?もう崖下見たけどいなかった?

まさか!誘拐!!犯人の野郎ただじゃおかない!


そういやいつから居ない?

え?俺が出ってすぐ?あれ?何か忘れてるような…


あ、もしかしたら!!すぐ行ってきます!

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