第28話殺人女王蜂

妾の名はビービー、マスターに召喚され

森の中に巣を作っている。

近くには妾の世話係の小鬼も住んでいて

快適に暮らしている。


しかし、小鬼達は妾の大事な蜜を盗みに来る。毎日決まった時間にくる。


しかし、妾の近衛蜂が次々と迫る小鬼達を撃退していった。マスターの命令で殺しはしない。お尻の大きな針でチクっとするだけだが、麻痺針、毒針で小一時間程ビリビリする


働き蜂も、妾のため森の中へと赴き

蜜の元を運んでくる。

最近、近くに良い場所ができたとかで、

香りが良く、妾の好みの蜜が貯まってきた。




今日とて、小鬼達の魔の手から妾の大事な蜜を守り抜いたある日、あやつは現れた。

今思い出すだけでも恐ろしい。




そろそろ小鬼らが来る頃、直ぐに迎撃の準備をなさい。大事な蜜を一滴だって渡しはしない。


そう、待ち構えていたがこの日は中々来ない

諦めたのかと思ったが一匹の小鬼が近づいてきた。すぐに近衛蜂で迎撃させるが、

あやつは近衛蜂を子蜂を扱うかのように

ちぎっては投げ、ちぎっては投げを繰り返し

妾の下へと迫ってきた。


妾も勇敢に戦ったが、あやつを止めること叶わず。蜜をビン4つ分奪われる事となった。

無念



翌日、恐ろしき時間が近付く事に皆が怯えたが、あやつは現れず、いつもの小鬼達めらが

妾の蜜を盗みに来る日常が戻った。


数日が過ぎ、妾はあの恐怖を忘れた頃に

あやつがまた現れた。

善戦むなしく、蜜を4ビン持ち去られた。

そんな日々が過ぎた。


そして、妾達は考えた。

なぜあやつが現れるのか…

そして気付いたのだ、あやつは小鬼が蜜を全く持ち帰れぬ日が3回続くと現れるのだと…


そこで妾は小鬼らの撃退を少し緩め

日にビン2つ分を持ち帰らせる。

すると3日経ってもあやつは現れなかった

こうして妾の巣は平穏な日々が続く安心で安全で小鬼らのマッサージ付きの快適な暮らし

末永く続く、良き場所となったのだ。


多分であるが、あやつは、鬼神に違い無い

殺人蜂の女王の妾が言うのだから間違いない

鬼神怖いブルブル。



(ブンブン言うとります)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る