第2話ダンジョンマスター
洞穴の中に入る。今日は寝よう。きっと夢だ
起きれば元の生活に戻れる。元の生活ってどんなだっけ?思い出せない。恐怖寝よう。
角を曲がると何やら奥からギャーギャーと鳴き声が!!まさか留守にしていたばっかりにダンジョン攻略されて終了?死ぬ?
何と悲しい最後、あっけない憐れ。
鳴き声かと思ったら何か叫んでる
「いないゴブ」
「たいへんゴブ、さがすゴブ」
おおっ言葉が分かる!!
よく分からない言語なのに分かってしまう不思議。しゃべれと言われても喋れはしないけど…。聞けるだけ。
あいつらは何かを探してるみたい。
岩を持ち上げ、いないゴブ。
壁を叩き、いないゴブ。
しかし、何て怪力だ。自分の体と同じ位の岩を持ち上げている。他の一匹が持ち上がった岩の下にスッと手を伸ばし口にパクっ。
隣でみていたもう一匹が
「ずるいゴブ!」
馬乗りになり口を開こうとしている。
どうやら岩の下にいたミミズをつまみ食いして醜い争いが始まったようだ。
探してるのは食べ物か?
そうこうしている間に他の奴らも参戦、殴り合いのとっ掴み合いに発展。
一匹だけは遠くから争いには加わらず傍観していた。
「あ!いたゴブ!!」
角から身を乗り出しすぎたのか、偶々なのか
一匹と目が合った。
その一匹が指を指し。他の奴も一斉にこっちを見た。怖い!
口からは尖った牙が2本飛び出し、髪は散切り頭で目はつり上がり、肌は汚れた緑色をし、爪は尖り筋肉は盛り上りミノを腰に巻き
手足は短い。
わらわらとこちらに走ってくる姿は恐ろしい
危うく漏らすとこだ、どっちかは聞くな。
「ますたーいたゴブ、しんぱいしたゴブ」
この言葉に救われた、飯を探してるのかと思ってしまったから。
緑色の小鬼達は膝を付いた。
数は全部で10匹。買ったゴブリンの数と同じ。これがゴブリンか、雑魚キャラかと思ったが結構…、いや、岩の下とか壁とか叩いて調べてた時点でどうかなと思う。
とりあえず、ゴブリン達を洞穴から追い出す
臭いし暑苦しいし、ゴブゴブ五月蝿いし。
森の探索を命令し、洞穴からの追い出しは成功した。とりあえず寝よう。もう疲れた。
ふかふかの布団が欲しい。
ゆさゆさと揺らされて目を覚ます。
目の前には、わらわらと大勢の影、その口から2本の牙が飛び出し(ry
ああ、ゴブリンかビックリした。
「ますたー、かえってきたゴブ」
次からは一匹だけで起こして貰おう、心臓に悪い。
9匹しかいない。どうした?
ログを見る。
昨日発見した便利な能力の1つで、これまでの行動の記録が見えるのである。
あー…どうやらビッグベアに遭遇したのか…。全滅を避けるため囮を出すようには言っておいたが、その犠牲に…。
その後ゴブリン達は大物を避け、40㎝のホーンラビットや1㍍のカマキリを狩ってきた
とりあえず、昆虫食は勘弁してもらいたい
のでゴブリン達のご飯に。
ゴブリン達も結構ボロボロで激しいバトルが伺える。
しかしウサギも生肉はどうかと…。
そんな時こそ、見つけた能力の1つ換金。
食べ物リストは昨日見つけたが
買えるなら売れるんじゃと、直ぐに発見。
その時は売る物が無かったがホーンラビットを換金してみよう。まるごと換金すると、
角と革と肉と勝手に査定。銅貨20枚がポロンとどこからか出てきた。それを拾い入金
カレーライスをタッチで購入チャリーンと
効果音と共に皿に盛ったカレーライスとスプーン。サービスでコップに水が一杯。
う、旨い!!
食べ終わると食器が消えた。片付け要らず
便利!!げぷっ。
ゴブリン達は洞穴の外で円になってカマキリを食べていた。恐るべし昆虫食!!
骨格から身をほじっていたゴブリンが食べますか?と差し出すが、苦笑いで断った。
カマキリ骨格は売れるかも!後でとっておいて貰おう。とりあえずギブアップ、転がってたカマキリのお顔と目が合った。
カマキリの骨格は銅貨15枚と無事に交換できたが、持ってきたゴブリンが鼻をスンスンして「なんかいいにおいがするゴブ。」と
カレーライスの残り香を気にしていたが直ぐに追い出した。食べたいと言われると面倒だ
金が掛かる。残った銅貨25枚は毛布を買うのにすでに使ってしまった。薄い毛布だが
ほっかりする…。
住めば都とはよく言ったものだ。
洞穴もこの毛布1枚あれば良い…
何て思うか!!ていっ!
服が欲しいし、マットが欲しい。地面痛い、てか毛布薄すぎる!!
次は服を買うまで貯金しよう。銀貨が必要だか銅貨何枚で銀貨1枚なのか…。
さっぱり分からん。
1DP=1銅貨位
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