せいふくしたい!
平坂
第1話 始まり
人生何が起こるか分らない。
ある日突然、宝くじで高額当選する人も居れば。
いきなり車に突っ込まれ、一瞬であの世へと旅立ってしまう人。
仕事で昇進した給料上がった!と日々の日常で幸せを感じる人。
何をやっても上手く行かず不幸な人。
そんな様々な人生がある中、今日私に起こった出来事を話そう。
「ここはどこ?」
仕事が終わってベットの中に潜り込み。
気が付いたら夢の世界へ旅立っていたはず。
そして、ここは恐らく夢の中・・・のはず?
「ほっほっほ・・・」
後ろの方から、妙な笑い声が聞こえ振り向くと50代くらいの執事のような格好をした人の良さそうなおじさんが立っていた。
まあ、夢の中だろうがとりあえず状況確認。
「あの・・・何でしょうか?」
「おめでとうございます!! 見事全世界の中からの当選ですよ!!」
「へ?何の話ですか?」
「そうでしょう!そうでしょう! みんな最初は意味が分らないからそんな反応なんです。 でも、安心して下さい!きちんと説明しますから!」
そう言って、執事姿のおじさんは説明を始めた。
何でも、神々の遊びの一環で毎年地球の中で一人だけ抽選で能力を授ける事を昔からやっていたらしい。
そして、今回は何と前後賞?付きで3つも能力をくれるらしい。
こんな事は、100年に1回あるか無いかの特別な事らしい。
但し、重要な点として『能力』は、本人の心の中にある物で特に思いの強い物にまつわる能力になる。
つまり選んだりは出来ないらしい。
そして、その能力を貰って何をするも自由だそうだが、余りにも秩序に反する事をしたりするとペナルティがあるかもしれないから注意するようにとの事。
そんな説明を受けた。
「さて、ここで何か質問はありませんか?」
執事のおじさんは、にこやかな笑顔で聞いてきた。
「う~ん、いまいち実感が無いので、質問らしい質問が思い浮かばないです・・・」
そう、だって夢の中だもん。
質問って言ってもねぇ・・・。
「ほっほっほ・・・夢じゃないですよ。 でも、大体皆さんそんな感じですから」
「ですよねぇ・・・って、夢でしょ」
「ほっほっほ、起きたら能力反映されてますから、それから今までとは違った人生をお楽しみ下さい」
「ははは、確かにその能力ってのが貰えるのなら、今の普通の人生も変わるのかな? あ、でも神々の遊びって言ってたけど、結局能力与えて何がしたいの?」
「ほっほっほ・・・そうする事で、人の「変化」を見ているくらいしかやることが無いのですよ」
何か遠い目をして言う執事のおじさん。
そして、段々と視界と意識が遠のいていく・・・
「ほっほっほ・・・最後に。何かあればお願いごとをするかもですね。とても興味深い能力になったようなので」
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