旅立ちの詩
@minato_hotaru
第1話
ホクロがひとつ増えたと思ったら
スイカの種を顎にくっつけて
急いで食べる君の姿を
あとどのくらい見ていられるだろう?
君が大人になった時はきっと
僕に海へ連れて行ってとは言わずに
誰か別の人を誘いたくなる
寄せては返す波の音に合わせ
砂場を削る石みたいだね
同じ場所に立つことはないんだ
みんなひとつの生命体だから
それぞれの距離を見守りながら
太陽が心臓を透かしている
授業参観日の僕の私服を
嫌がる頃にはもう手遅れだ
化粧ポーチが重たくなる度に
君はどんどん綺麗になってゆく
旅立ちの詩 @minato_hotaru
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます