サバイバルと言えば、襲い来る自然の猛威にアクシデントってのが定番ですが、この作品はちょっと違います。
いえ、十分サバイバルなんですが、どうにもノンビリとしたスローライフ臭が漂う語り口は、すいすいと最後まで読めるでしょう。
南国の穏やか(?)な情景と、主人公の開放感は充分に伝わってきます。
現代の都会暮らしでよく思う、「無人島に行けたらなあ」そんな思いをストレートに描いた作品で、読後感も爽やかです。
この著者には「書籍化作家の長い夜」という作品もあるのですが、それと合わせて読むと余計に面白かったり……私だけですかねえ。