庭にUFOが落ちてきたんだが。

Ponkotsu

第1話 ツイラク

俺は八坂見やさかみ 栄斗えいと

超普通一般平凡な高校生だ。


「おにーちゃーん!遊ぼー!」


夜の9時、俺の漫画タイムを邪魔するべく部屋に無断突入してきた妹、八坂見 眞句まく


「まんがばっかりよんでるでないぞー!」


ノックの「ノ」の字も知らない妹は、部屋に入るなりベッドに寝ている俺の上にダイブ。


「どかあーん!!」


「やめろ重い!!あと本が折れる!」


小学5年生となってもう半年となる妹にはそれなりの重さがあるため、ヤツのジャンピングボディプレスにはそこそこの威力がある訳で。


「あぁそぉぼぉ〜」


「ゆ!れ!る!な!夜の漫画タイムを邪魔するな!」


と、毎晩の一連の動きだが、今日一味違ったのは。


《ドガアアアアアアアアン!!!》


「わぁ!!」


「うぉお!?」


ベッドの上で揉みくちゃになっていると、突然の轟音が家を揺さぶった。この感じだと、音源はかなり近くにあるらしい。


「雷....にしちゃデカイしな....」


「おにーちゃん!下みて!下!」


嬉々として俺を呼ぶ妹の方に向き直ると、妹が窓を全開にして身を投げ出さんばかりに外を見ている。


「こら、危ないだろ.............は?」


「おにーちゃん!あれなんていうんだっけ!?」


妹を部屋に引きずり入れようと俺も同じく窓枠に身を乗り出す。眼下には少し広めの我が家の庭があるはずだったが、少しアレンジが加えられていた。


「あれ!ほんでよんだ!たしか...UFO!」


「マジかよ...」


庭の地面を荒々しく削り、煙を上げてうちの庭に墜落してきたもの。


まさしく、UFOだった。

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