両方の気持ちわかります。でも俺、死んだら行く場所知ってるんで、死ぬことはしないかな。自分のことで辛いのは、まだ耐えられるかもしれない、とは思う。主人公の辛さの原因が、自分のことでなかったら、きっともっと辛い。そこで自分に何もできない、どうすることもできない、となると、その無力感は、自分自身のことで悩むより、もっと大きなものとなる。
ところがどっこいこれが現実。しょうがないね、人間だもの。
割と劇薬なので注意。人生が上手くいってない、時たま自殺を考える人には不快感が強く出るかも。ただし深い、人生が上手くいっている人は一読すると世界が広がる。ただ生きる事、死ぬ事すら人によってはここまで辛いと知れることには意味があるかもしれない。
同じ状況では心持次第でもどうにもならない事もある、それでも最後は………という後ろ向きに前向きなテイストが好きです。バニシングツインという、もしかしたら本当に、こういう事もあるかもしれない……と思わせる世界観もあって、とても入り込めました。