決めてないです(募集中)

ごーぐる

第1章 

「ごめんね、ゆ――――。私は…。」

小さいころからこの夢ばかり見ている。

だいぶかすれている夢で、髪の色すらわからない。

ただ小さな女の子が僕を見て泣いている夢。

―泣かないで、お願いから…。

そう思うのはなんでなんだろうか。

手を伸ばそうとして、夢はいつもそこで覚める。

僕は頭を押さえて思い出そうと試みたが、やっぱり何も思い出せない。

誰なのだろうか…。

僕は思いだせないその女の子のことを忘れられないでいた。

僕は諦めて二度寝しようとベッドにドカッと倒れこんだ。

その時胸あたりに少し重みを感じた。

いつも肌身離さずつけているネックレスだ。

僕はそのネックレスを手に取り、蝋燭の光にあててみる。

ネックレスは緑と赤が交じり合った不思議な色をしていた。

なぜだかわからないけれどこの色を見ると、とても落ち着ける。

―あぁ、綺麗だな…。

僕はそのまままた眠りについた。

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