喫茶店でコーヒーを飲みながらーエッセイ集ー
松倉愛
一歩
文章を書くのは多分、私の中で上位入賞するくらい苦手事項だ。
小学校の頃から文章を書くのは大の苦手だった。読書感想文なんて「おもしろかった」くらいしか書けないし、「長く書け」と言われてあらすじを書くレベルだ。終いには夏休みの宿題の感想文を母に書いてもらう始末。(お母さんありがとう。)
それでも、小学生の頃から文章作品を作りたかった。特に小説が書きたくて、拙いにも程がある文章でシャーロックホームズなんか読んだことないのに、それっぽい物語を書いては友人に無理矢理読ませていた記憶がある。(ごめんよ。)
中学生の頃には、アニメにどハマりして二次創作の小説を大量生産していた。今思い出しても顔からいろんなものが出そうなくらい恥ずかしい。遠くにいる友人と交換日記みたいにお互い続きを書くということをしたり。(そういえばあの作品はどこにいったっけ?)
この歳(今年で25になる。)でも、文章作品を書くのは夢のひとつだ。いつかは出版したい。それくらい叶えたい夢だ。
何冊も指南書を読んだが、どうにもコツを掴めず早数年。どこかの映画のように勉強を投げ出して書くことだけにのめり込んだらいいのかもしれないけれど、生憎とっくに学生時代は過ぎ去ってしまったし、投げ出せないものも沢山出てきた。仕事とか、家事とかね。
友人に出版した作家先生がいる。その友人に「小説書いてみたいんだよね」って言ったことがあった。そしたら、一言返ってきたのが「書けよ」であった。ごもっとも。
何事もとにかくやってみろの精神。今思えば、拙くても顔から何かが出そうでも色々書いてたじゃないか。しかも私はミュージシャンだ、作詞もしてきたじゃないか。そんなことを思いながら、iPadでこの文章を書いている次第である。
「できない」って思い込んでる自分がいる限り、多分どんなこともできないし、達成できない。「〜がしたい」「〜やりたい」と思っているなら、手を出してみることをお勧めする。「下手だから」「時間がないから」って言っていたらできるはずのこともできなくなるだろう。
偉そうに書いているが、私はこの一歩踏み出すのに何年もかかった。正直、この文章が日の目を見ることがあるかどうかもわからない。
それでも、一歩だ。
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