復活の呪文

@minato_hotaru

第1話

詩の世界に身を預けてからは

コンビニのアルバイトのように

今日はもう上がっても良いよなんて

言ってくれる店長はいない


写真家は撮りたい画のために

何年もかける時があるという


僕はそれ程まで待てないけれど

表現に欲が出てきたせいで

台所に立つのも忘れがちだ


夢の中で出会えた言葉が

暖かい毛布みたいな愛で

夜に包まれて靴下を履くと


どんな車に乗っていたとしても

心の深い場所まで行けずに

安っぽい花を摘んでくるだけさ


僕の目は潰れてしまったのか?

目薬をさせば見えるだろうか?


さぁ一日が始まりますよ

朝は枕を裏返しにして

昨日の暗闇に光を当てる

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