79話晃の計画……みんなの決意!
「俺やアリシアやエリザベスやコタローはゲーム世界の中に創造された人工知能(AI)のNPC(ノンプレイヤーキャラクター)なんだろ?」
ルークの衝撃的な発言が晃、沙羅、葵、桜の中でこだまする。
そして「しかもこのゲームが人気のある内はいいが、人々に飽きられて売上げが落ちると終了してしまう事も……」と言うルークの顔は真剣そのものだ。
「それは事実である事を認めた上で僕の考えを話します……」晃は前からずっと考えていた、ある計画を話そうとする。
「その前に自分達がゲーム世界のAIだとなぜ気付くことが出来たの?」
ルークが「それはだな、この世界のすべてに不自然な矛盾が存在することに俺やアリシアやエリザベスが気付き始めた事から始まる……例えばこの世界のモンスターは死ぬと光になってまうとか、なぜか素材がドロップするとか……確かにそういう事象は当たり前だと思っていたのだが、俺とアリシア確かに60年以上生きた記憶があるが、でもあまりにも不鮮明で、お前達アース大陸の人達が現れた頃から鮮明になり始めた。そういった矛盾を何百と数えていたのだ。そして晃が見せてくれたゲーム世界にとじ込まれた主人公を描いたアニメを見て、俺達をゲーム世界のAIに置き換えると全ての矛盾が解決する事に気付いたのだ……そりゃ真実を知った時は悲しかったさ、落ち込んだりもした。でもそれと共に俺達に命を授けてくれ、楽しい感情や記憶を与えてくれたアース大陸のゲームを作った人には感謝している。そして晃……や沙羅、葵、桜、君らの様な楽しい仲間達と出会えた事がうれしいのだ、だからゲームが続いていく間は、俺達は与えられた自分達の生涯を徹底的に楽しんでやる事にしたんだ」
「そうなのじゃ!」
「そうよ!」
「ワン!」
アリシア、エリザベス、コタローもにっこりと同意する。
「分かりました、では僕の計画を話します。このゲームで出会えたルーク、アリシア、エリザベス、コタローは僕にとっても決して失くしてはならない、かけがえのない仲間です。まずこのゲームは大人気ゲームだから最低でも5年以上は続くでしょう。それに遂に日本だけではなく、アメリカ、ヨーロッパ、中国、台湾、韓国にも配信が始まろうとしてます。だからとりあえずルーク達の居場所は確保されてます。そして僕の計画は東京のプログラミング学科がある私立大学に受験し学び、このゲーム運営会社に就職する事を目指します。そして決して飽きられる事のない未来永劫のゲームにする為に様々なアイデアを取り入れたりするつもりです。それでもどうしても飽きられて新しいゲームに移行する場合はルーク達のAIをそちらに移植するつもりです。決して簡単な道のりでは無いとは思うけど、諦めずに目指す事を決意します」
みんなが一斉に拍手する……そして葵が「晃君よく決意しましたわ、私にも決意表明がありますわ、私も龍ヶ崎グループの跡取り娘ですわ、大学で経営学を学びそして、龍ヶ崎グループで働くつもりですわ、今このハンティングワールドオンラインはグループと提携してますの、そして私の提案したゲーム内のSAKURA cafeやラウンジエルフや王国ショップの通販事業が好調ですの、ですから龍ヶ崎グループの資本をさらに強めてゲームの幅を超えたエンターテイメントワールドにして行く様に働きかけますわ、私の目の黒い内はこの世界を終了させませんわよ!」
桜も「私も葵姉同様に龍ヶ崎の人間でござるよ、アイデア出しまくるでござるよ」
沙羅もすかさず「私は大学で語学を勉強して母親の様にVR通訳の会社に就職するつもり、だから学んだ英語などを使って、世界配信が始まるこのゲームを動画や、SNSで紹介して広める事で世界中の沢山の人がこのゲームを始めるきっかけを作りたいわ!」
若干目が潤んでいるルークが
「お前達うれしいぞ! 俺達も実は決心があるのだ……前にコタローをモンスターテイムした時に、晃が言ってただろう? 確か時間軸の違うアース大陸のゲームプレイヤーではモンスターの世話を毎日行えないために、モンスターテイムは一部のこまめにログイン出来る主婦などしか出来ないレア事例だと……だから俺達は儲かった金貨を使い、エルフの村にテイムモンスターのショップと預かり所を作って、アース大陸の連中の代わりに世話してやろうと思う……そうする事でペットモンスターと共闘出来るという新たなプレイがうまれるだろう? こうやって俺達は中からゲームプレイヤーが飽きない世界を作ることに協力して盛り上げたい!」
「私もテイムモンスターのお世話をするのじゃ!」
「私はモンスターの病気や怪我を治してあげるわ」
「ワン!」
アリシア、エリザベス、コタローがノリノリの様子で答える。
全員グータッチをして盛り上がる晃達でありました。
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