第7話 ヤリマンとデカめの彼シャツ、僕のシャツ
満先輩はお風呂場の着替えてきた。
僕のサイズのTシャツは先輩には大きかったが、
Tシャツの胸の部分はかなり窮屈そうだった。
てか、ノーブラじゃないか!?まぁ、ブラも濡れちゃったから当然か。
それにしても目のやり場に困るぅ〜〜〜!!息子よ、治まれ〜〜〜!
「おまたせ〜。てへへ、やっちゃたね〜。改めて飲み直しょ〜!」
こんな状況では飲むしかない!と思い、僕はやけになって飲みだした。
もともとお酒はそんなに強くないので、すぐに酔っ払ってしまった。
満先輩と他愛もない部活の話とかをしていたら、
時間はあっという間に経ってしまった。満先輩もだいぶ酔っ払ってきていたようだ。
「…あにょさ。」
「あたしどうして彼氏とすぐに別れちゃうのかなぁ。やっぱり人格に問題があるのかにゃぁ。」
満先輩がポツリと寂しそうにつぶやいた。
「僕は…。」
「そんなことないと思いますよ!僕は先輩のことかわいいと思いますし、素敵な女性だと思ってます。」
経験値がない僕にはこれくらいしか言える言葉はなかった。
「ありがと、嬉しいよぉ〜。」
あんまり届いてないだろうなぁと、
思いながらもにこりと笑ってくれた先輩がいじらしくてかわいかった。
「満先輩、よかったら…。」
僕は勇気を持って先輩に言った。
「…ん?」
満先輩も酔っているのか頬が薄く桜色に染まった頬で僕を見つめ返してくれた。
「僕としませんか?」
「え…す、するって?」
先輩は戸惑いつつも少し考えたような感じなった後、うつむき加減になり、潤んだ瞳で僕を見つめ返し、目を閉じた。
「…待ってるよ。」
「え、待ってるってなんです?」
「え、あの〜、するんじゃないんの?」
「…え、あ!主語がなくてすいません!モンハンやりましょう!」
「…え、も、モンハン?」
「あの~、モンハンって嫌なこと忘れられるんですよ!」
モンハンはすべての悲しみを吹き飛ばす力のある
ストレス解消ゲームであることを思い出しながら言った。
「え、ええ!?モンハンって、DAIGOが宣伝してるあのゲーム?あたしやったことないなぁ。」
「いや!一狩いったら嫌なことも忘れられますよ!ソフトもハードもあるので、一緒にやりましょう!」
「う~ん、いいけど、できりゅかなぁ…。」
「大丈夫、やり方は僕が教えます!」
二人で初心者用クエストをクリアを目指した。
満先輩はアイルーがかわいいって、しきりキャーキャー言ってるだけで、
ドスイーオスを倒すのに2落ちして苦労していたが、とても楽しかったようだ。
「ぜんぜんゲームとかやったことなかったけど、ゲームって結構、楽しいんだね。しかも、やりがいもある〜〜!」
「先輩もわかってくれましたか!先輩がよければいつでもうちでゲームをしにきてください」
満先輩はまた、う〜んとなにかを考えているようだった。
「あのさ、一番合戦君の家って、今、部屋が空いてるんでしょ?」
「えぇ、もう一緒に暮らしてた姉は就職して出て行ってしまったので、部屋が空いてしまっているんですよ。」
「よかったら、さぁ」
「は、はい。」
「ここに引越ししてきてもいい?」
「え、ええーーーー!?」
僕は驚愕した。どうしてそんな思考になるのだろうか?
「一番合戦君のうちにはゲームあるし、色々楽しそうだなぁと思って」
「ね?いいでしょ?もちろん、家賃、光熱費は折半するし、家事だって、料理だってあたしこう見えても得意だから重宝するよ!」
酔った勢いでいってるんじゃないか?
僕は先輩の発言をすぐには受け入れられなかった。
「わ、わかりました。一旦、今日は酔っ払ってるので寝ましょう!明日になっても気が変わってなかったら、ちゃんと話を聞きます。」
「わかったぁ!じゃあ、一緒に寝よっか?」
「いやいやいや、先輩は姉の使っていたベット使ってもらっていいので、そっち使ってください。」
「ええ〜!?いいじゃ〜ん。まぁ、でも、いいか〜。今日はもう休もうか〜!じゃあ、おやすみ!」
満先輩は投げキッスをしながら、姉の使っていた部屋に入っていった。
それにしても今夜はとんでもない夜になったなぁ。
僕は面食らいながらも冷静さを取り戻し、シャワーを浴びて、ベットに向かった。
同じ屋根の下に先輩が眠っていると思うと、
悶々としてなかなか寝付くことができなかった。
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