全日本高校女子ケツ割り箸選手権

デバスズメ

実況中継ラジオ放送

「さあ、今年もやってきました。全日本女子高生ケツ割り箸選手権。実況は私、一膳イチゼン。解説はおなじみ、元男子ケツ割り箸金メダリストの折部オリベさんに来ていただいております。折部オリベさん、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」


「さて、早速最初の選手が壇上に立ちました。奈良代表の尾割オワリ選手、16歳にして県大会を勝ち抜いた期待の新人です」

「奈良県といえば国産割り箸生産量の70%を占める、割り箸の名産地ですからね。良質な割り箸で鍛えられたケツ力を見せつけて欲しいところです」


尾割オワリ選手のユニフォームはベーシックなスパッツふんどしですね」

「はい、基本に忠実なケツ割り箸が期待できます」


「割り箸の選択ですが……ここは割れやすいアスペン材の元禄箸を選択。審査員に一礼し、そのまま割り箸をケツに挟み、スタンスに入ります。そしてそのまま勢い良く……」


バキィ!(割り箸が割れる音)

パチパチ!(観客の拍手)


「割りました!腰に手を当て、堂々とした直立姿勢で残心を取り、そのまま振り返って審査員にケツと割り箸を見せます。……点数が出ました!技術点が7.6点、芸術点が6.3点、合計13.9点です」

「基本に忠実な美しいケツ割り箸でしたね。割りやすい箸ということで音が響きにくかったのが残念です」


「ええ、しかし硬い箸で折れないよりは、確実に点数を取ってきました」

「はい。来年以降も期待ができそうな選手です」


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「続きましては群馬代表のワリスティック選手、18歳。アメリカからの留学生ですね」

「やはり体格が違いますね。スパッツふんどしのひねりもキツめになっています。相当な技術点が期待できます」


「ワリスティック選手、割り箸の選択はエゾ松の丸箸です。これは、どう見ますか?」

「丸箸は一本ずつの組箸ですから、配置の自由度が最大の特徴です」


「さあ、審査員に一礼し、振り返って審査員側にケツを向けました。そして割り箸をあっと!これはクロススタイルですね」

「ケツに割り箸のバッテンが映える形ですが割るのは難しいですよこれは」


「よほど自信があると見えますが……会場が静まります」


「イイャア!!」

ババキィ!(割り箸が割れる音)

パチパチ!(観客の拍手)


「割りました!元気な発声です。ですが、これは芸術点に影響がありそうですが……点数が出ました。技術点が9.2点、芸術点が4.6点、合計13.8点です」

「発声で割り箸が割れる音がかき消されたのがやはり響きましたね。しかし、技術点は期待通りの素晴らしさです。パワーを見せつけてくれました」


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「えー、ここでお昼のニュースの時間です」

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