第2話 創作動機

 本来、猫は猫であるから美しいのであって、とってつけたようなネコ耳はあまり好きじゃありません。語尾へ頻繁にニャとかつけるのは、あざといしウザイと感じるほうです。

 なのになんで書こうとしたかというと、「吾輩は猫である」+方言が面白いんじゃないかと思ったからです。


 方言は細腕繁盛記のあれね。

「加代っ! おみゃーの出る幕じゃーにゃーズラ!」

「犬にやる飯はあってもおみゃーにやる飯はにゃーだで!」


 清く貧しく美しくじゃなくて、狡く貧しく浅ましくでも、元気にしぶとく生きるネコ娘を書きたかったというのもあります。

 基本は馬鹿なので、浅知恵で失敗するけれど、憎めないみたいな。



 名前はないといってるいますけど、お嬢様からつけてもらうことも考えました。

 耳+鳴き声+ear でミーア、あるいは野良だからノーラ。

 捨て野良猫だからステアネラ。ミーア・ステアネラとかどうでしょうか。



 登場人物は様式美っぽく、人形のお嬢様メリー、吸血鬼のメイド長、山羊頭の執事(悪魔?)とかにしましょう。

 もっぱら執事の名はセバスチャンらしいですが、サバトの太守レオナルドから英国風にレナードとか?


 ただ、こちらの方言は大阪弁より資料が少なそうです。スチームパンクしたいのですが、ヴィクトリア朝時代のロンドンとか、産業革命あたりはくわしくありません。

 小ネタはいくつかありますけれど、動きのあるストーリーにはならないのです。


 地理がわからないので、下水道からテームズ川に流出して岸に這い上がった彼女が、如何にしてお嬢様と出合うかあたりも具体的に浮かびません。

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