裏切りの詩

野口マッハ剛(ごう)

怒りで体が震える

%どうして僕を裏切った? 君も悪党だろう? どうして笑うのだ? なぜ僕がこんな目に? ちくしょう‼ ここから出してくれ‼%




  ここは眠らない大都市  ラストシティ


犯罪なら南部に行きな


    きっとわかる  お前はいつでも


      鎖を引きちぎる



いつかわかるだろう  お前なら


ラストシティに込められた意味を


  なぜお前の女が南部に行ったのかも



いずれわかるだろう










それからお前は女に再会した、いや、再会したというよりも、もう時はすでに遅かった、やはり女にとって南部に行くのは危険過ぎた、つまりはお前が女を死なせた、ラストシティの意味がわかるか? 楽園は時に牙をむく、お前はもうあの時に戻れない。





銃はいらない  平和も崩れた

  1990年が僕の命日  天国から叫ぶ

神は何もしないってな

    そして僕は彼女と永遠に行き別れた






北部のとある地区のとある家で双子が産まれる

男の子と女の子

いつか行き別れたあの二人

ラストシティ

天国に一番近い街










    二人はもう充分に苦しんだ


  これからは











きっとラストシティは良くなるだろう


新市長と知事が約束しよう


裏切りの詩はそこで途切れていた






ラストシティ








裏切りは人間の行為である

再び裏切りの詩が刻まれる時

成人した双子が時を超えて復讐する



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裏切りの詩 野口マッハ剛(ごう) @nogutigo

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