あのアンドロイドは……

 モイがアンドロイドのアクセルについて、タブレットモニタを見ながら話し始めた。

「この子は普段は執事用のアンドロイドよ。まあ、これは依頼の時点でラグランもルーンも知ってたことよね。」

「ああ。だが、なぜそれが戦闘用アンドロイドに……?」

 ラグランが問いかける。

「それについてのデータは調べられなかったけど……、予想できることは、そのアクセル君が行方不明になった時に誰かに連れ去られて改造された……ってところかしら。」

 それを聞いたミルは両手に口を当てながら悲しげな表情で、

「かわいそうです……。」

 涙ながらに答えたのだった。

「ミルちゃん……。」

 ルーンがミルの肩を抱き寄せながら慰める。

「一体誰がそんなことを。」

 モイに訊くルーン。

「あんなことができるのは相当の設備と資金が必要よ。お金持ちの道楽かしら。」

 そこへラグランが口を挟む。

「金持ちの道楽……ね。」

「ラグラン、何か知ってるのね。」 

 真剣な面持ちで、ラグランを見つめる三人。


「ああ、あいつを作ったのは俺の親父だ。」


 

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