バカとパトスと学園戦記
最終章
プロローグ
「ねぇ、葉月ちゃんてお兄ちゃんがいるの?」
「え? いないですよ?」
「でも、いつも大きいお兄ちゃんとお話しているよね?」
「あぁ、あれはバカなお兄ちゃんですよ」
「バ、バカなお兄ちゃん?」
「大丈夫ですよ。とってもバカだけど、とってもいいお兄ちゃんなんですよ」
「で、でもでも、危ないよ。あたしのパパが、バカとは遊んじゃいけませんて言ってたよ。バカがうつっちゃうんだって」
「あははは、大丈夫ですよ。だって、ほら、こうやってまりちゃんと遊んでいるけれど、葉月はこんなにお利口さんですもん」
「……へ?」
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