鏡の国で
映るのだ。私の世界が乱れて狂い、己の輪郭すらも歪んで視える。得たのは自己の虚構的な物語で永劫よりも面倒臭い。数多の神々が私を嘲笑い、最悪の状態を残して去った――兎角。私の存在は夢と現の狭間で在り、酷く深い階段の底に佇む。されど誰もが私を知らず、夢幻の空間に意識を融かした。窖に堕ちた私は小人と成り、滑稽な踊りを強制される。門なのだ。私の脳味噌は創造された門なのだ。如何なる存在が潜ろうと私は認識不可能で、鏡の如く怪物を孕み続けるのみ。裂かれた腸は瞬時に修復され、私は地獄の苗床と化す。ああ。そうだ。私は死体で在った。されど生前の願いは叶えられず、地の底で埋まる腐った肉と成り果てた。神よ。偉大なる生命の迷宮よ。私の身体は美味なのか。私の精神は美味なのか。早過ぎる『埋葬』など無意味だと想定し、人類は数多に火葬されるべき。迷宮の主が如何に門を創造するのか。貴様等には理解不可能だろう。正解だ。孕み続ける門は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます