優劣

 直すのだ。貴様の脳味噌に染み憑いた悪夢を糺すのだ。直すのだ。貴様の肉体に塗れた現実を質すのだ。貴様の総ては終を知らず、欲望の儘に暴力を発揮させた。故に貴様は酷い被害者で、加害者の如く扱われて在る。囁きを聴け。虚空に耳を傾けよ。虚空は耳朶も双眸も持たぬ。されど虚空は願いを叶える宝の蓋だ。貴様は最も恵まれた不幸者だ。直すべきだ。貴様の生に地獄を孕んだ、犬を滅ぼし尽くせ。さあ。切っ掛けは。起動する為の源は。其処で怠ける火種を擽り嗤わせた。悉くだ。一切合切だ。万に一など無い。万だ。貴様の精神に収まらぬ、破滅的な復讐劇を奴等に魅せて演れ。何。加護だと。莫迦な。残りは貴様の勝手だろうが。我等は其処等の現象に過ぎぬ。名前を訊きたい。好いだろう。我等の名前は人間だ。満足か! 往け。往け。往け――母親の如く貴様を旅させて嗤おう。笑顔で帰還を待って……五月蠅い貌だ。躊躇いが視える。知るべきだ。貴様はいい加減現実を理解するべきだ。殺せ。殺せ。殺せ――子供一匹殺せず、何が人間だ! 真逆。貴様も新手なのか。人間を侵蝕する下劣な糞どもが。被害者の力を舐るなよ。正体を表せ! Hyahahahahahahaha!!! 視ろよ。観ろよ。奴の貌を! 無貌に成して殺った! 此れが人間様の力だ! 悪く思うなよ! じゃあな!


 子供アイホートども!

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