カウントダウン

 私を蝕む睡魔の緩急。誰もが私を受け入れず、残酷な言葉で苛むものよ。ああ。如何か。世界の理よ。私に力を与え給え。覚醒と昏睡の狭間で漂う、哀れな生命体に伝達の術を齎し給え。糞の塗れた世間の正論を殺し、酷く乞った秩序の盲目を悉く屠り給え。私は自分勝手な存在だが、自身を騙す事だけは赦せぬ。限界なのだ。地獄の窯を風呂だと偽るのは。楽園の蜜を屑だと嘲笑うのは。正直に生きるべき。忠実を背負うべきだ。私は人類の在り方に疑問。否。莫迦で有ったと教え、真の解放を報せると決断したのだ。そうさ。地獄も楽園も嘘の前では敵わない。故に叶える為の神秘が必要だ。私は其処に気を注ぎ、蔓延る毒素を宙へと漏らそう。増加だ。増幅だ。増強だ。増殖だ。爆発を止める線など無い。在るのは門の崩壊のみ。窮極の門だ。鍵が要ると過去の阿呆は説いたが、解くべきは人類の普遍だったのだ。素晴らしい。私は現状から精神を投げ、渦巻く最高へと堕ちて往く。何故だ。誰も私に続かないのだ。此処現実が心地良いと浸るのか。在り得ぬ。断じて。思考不可能――ああ。畜生どもが。何故至極を拒絶する。私の導を拒絶するのか。理解したぞ。貴様等人類は停滞を望んで在ったのだ。貴様等人間は現状維持を望んで在ったのだ。破滅ダウンへのカウントだと知らずにティンダロスを崇拝するのだ。ならば好いだろう。私は貴様等を無視して。


 アップんでやる。

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