怠け者
痒い。凄まじく痒い。何が痒いのだ。脳天が酷く痒い。何者か。何物が私の頭皮に呪いを撒いたのだ。畜生が。痒い。兎に角。痒い。誰もが想像可能な痒さに在らず、憑かれた存在だけが知る感覚だ。毟る。私を毟る。泥赤が滲むほど掻き毟る。治す方法は有るのだが、往く方法が発見不可能。ああ。慈悲の深い世界よ。地獄の苛みからの解放を与え給え。痒い。次は額が疼き始めた。ぶくぶくと腫れる悪夢。瘤だ。角だ。
――壊れた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます