中身

 落ち着け。貴様の驚愕する所以は頷けるが、私の脳味噌を揺さぶる必要は皆無。吐くぞ。強制的に眩暈を発生させた、貴様の顔面に向けて汚物液を撫ち撒けるぞ。よろしい。兎角。私の言の葉は真実だ。双眸に映った事柄は莫迦げた理性なのだ。確かに世の中、幾等でも怪しげで愉快な道化師どもは多量の極み。量産された愚者の群れは正常な社会を蝕み、淡々と貌を隠蔽するものだ。されど私は思う。此処まで曝け出された貌は無い。実際に無貌なのだが――私は『撲って治す』者を視た。ああ。間違いない。気が触れたならば良かったのだ。可哀想だと慰めるな! 貴様の表情に記された、嘲笑の如き三日月にも厭き々々――聞け。聴け。私の話に脳味噌を傾けるのだ。ええい。オマエも撲って『正』してやる。ああ。そうさ。私こそが乱暴残虐の奇怪だ。貴様の中身も半永久的に壊して魅せる。晒して魅せる。ふふふふふ……あはははは……くきゃきゃきゃきゃきゃきゃ。



 おい。おい。


 口を開けよ。


 オマエモナオッタハズダロウ?

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