モルディギアン

 僕の愛おしい人よ。如何か。醜い僕を赦し給え。

 僕の愛おしい人よ。如何か。厭おしいと嗤って――僕が壊れるほど。

 死んでしまう。愛おしい人よ。僕は貴女に夢中なのだ。

 腐った手足に。苔生した胴。僕は此処でも局外者アウトサイダーだ。

 神よ。僕の精神を救い給え! 肚が減って。倒れそうなのだ!

 双眸に映るのは禍々しき絵画ものよ。何故だ!

 僕が描いたのは――愛おしい地上の筈だ。

 畜生……神に祈るのは種族違いか。

 死を貪る取り換え仔に光は無い。

 だが! 僕が諦める所以も無い。

 僕の愛おしい人よ。待って在るべきだ。


 僕は神の声に耳を傾けた。

 神は虚空だったのだ。僕は虚空の音を聴く――幻でも構わない。

〽モルディギアンに望むのだ。モルディギアンに縋るのだ。

 神は死に至った。ならば頷かねば。

 僕等こそが神の一部だったのだ。


 僕の愛おしい人よ

※私の愛すべきよ。

 僕の愛おしい人。

※私の愛すべきよ。

 の――咀嚼無限を塗りたくる。

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