第6話 プロレタリア文学・演劇関連

実はこのプロレタリア関連が一番資料が必用で、後の評論本というよりも当時の方の記録が読みたくて探しました。


『プロレタリア演劇の青春群像』

…未来社発行。浮田佐武郎・著

著者はごく初期からプロレタリア演劇に関わってきた俳優であり、新築地劇団旗揚げから戦時中は移動演劇を経て戦後はテレビドラマや映画に出演しつつ演劇についての著作を残した。名前から察する通り宇喜多秀家の子孫である。文字通り激動の時代の演劇と演劇人、一人一人に向けたレクイエムと言える内容。


『日本プロレタリア文学集・36 プロレタリア戯曲集・2』

…新日本出版社発行

小林多喜二やプロレタリア演劇の実際に上演された戯曲がどんなものか知りたくて購入。小林多喜二の特高や警察官に対する悲しみの目線を称えた「山本巡査」を始め長田秀雄「銃殺された林少尉」、西光万吉「ストライキ」「冬の夜」、福田栄一「行方不明の工場長は?」、宮嶋資夫「機関室」、三好十郎「傷だらけのお秋」「婦人よ、列へ !」、小島勗 「群盗」、村山知義「暴力団記」「東洋車輌工場」「志村夏江」、北村壽夫「怪しい貨物船」、清水真澄「落とした勲章」、冨田常雄「農旗」、佐々木孝丸「筑波秘録」を収録。

これは普通の演劇好きの庶民が見にいっても…という戯曲も多い。


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