恋、青春は素晴らしい

@Kkkkkk

第1話 恋、青春は素晴らしい




恋、青春は素晴らしい。皆さんもそう思いませんか? 友達とわいわいしたり、恋人とイチャついたり、楽しいことばかりだと。


確かにそう。しかし真の友情、愛情は本当にあるだろうか? 生物は弱肉強食だ。弱い物を食い、強いものが生きる。そんな習性がありながら、さらに人間は他の生物とは違い非常に頭が優れている。だから人間には考えることができるから弱肉強食という本能を超えることができる。だか逆に言えば優れているからこそ頭を使って弱い者を効率よく蹴落とすこともできる。言わば人間こそが弱肉強食という文化の頂点だ。そんな人間が真の愛、友情を作りだせるだろうか。 最大の皮肉を込めて言う。





できる。だって人間だから。




綺麗な桜が咲いている。そう。今日は入学式だ。僕はそう思いながらこれから入学する学校の校舎に立ってその桜をじっと見ていた。

周りの人たちに一緒の中学校の友達がいるのはわかる。校舎の前で「またお前と一緒の学校だな!高校でも宜しく!」と言っているから。僕は伊藤俊。周りには知り合いもおらず、一人でスタートラインに立っている。「よし、この1人というスタートラインを抜け出すぞ!」と思い、学校に入ろうとした時、なんとなくだと思うけど、さっきまで見てた桜の木のほうに振り向いた。そこには僕と一緒の一年生だと思われる美人でスタイルのいい女の子が桜を見ていた。その女の子の桜を見ている時の顔が入学式と思えないくらいの冷めた表情をしていた。僕はその目から背くように前を向き、校舎に入って行った。



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