第1話 出会いは定番にもうワンスパイス。

「ふー...」


 チラシに示された工場の裏手にあるドア。今俺はこの工場のバイトの面接に来たわけで。...面接するなんて高校入試ぐらいだったから緊張するな...


「よし!行くぞ!」


 俺は勇気を振り絞ってドアの横に備え付けられたインターホンを押し...


「いってきまーす!!」


「がぶぁっ!?」


 突如こちら側に勢いよく開いたドアに俺の顔面がクリーンヒット。あまりの痛みに俺は地面をのたうちまわる....どころか少し意識が危ういなコレ。


「あっ」


「.....えっ」


 そして悲劇は終わらない。地に伏した俺の上に、ドアから飛び出した少女の影が重なる。

 少女に踏まれたぐらいじゃ男子高校生の体じゃビクともしないだろう。


 その少女が大量の鉄骨を担いでなければ。


《ぐっしゃああああ!!!》という快音とともに、俺の意識はどこかにフライアウェイしていってしまった...

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る