第6話
ある軍人さんのお話です。この方は、実名を挙げれば知っている方も多いだろうと
思いますが、お名前は敢えて伏せます。
戦時中、沖縄戦で生き残った歴戦の勇者です。軍歴も、驚異的な超人レベルの戦闘
能力も凄まじい方でしたが、何より博愛精神に溢れ、自分の命を度外視し一般住民
を一人でも守ろうと奮闘した聖人の様な方でした。自身も重傷を負い、ボロボロでした。
日本軍が、沖縄戦であれこれと事あるごとに書かれたりするのを大変悲しみ、また
憤慨されていました。
偶然、私と知り合いになり生前は色んなお話を伺う機会がありました。
戦後も数え切れないほど沖縄に通い詰め、慰霊を続けて来られたのですが、壕内で
は、仲間たちと会話が出来るんだとおっしゃっていました。
当時は思いの強さ故の感慨なんだろうと感じていましたが、今になって考えてみると
あの、硫黄島の栗林中将の写り込まれたお写真などの事もあり、事実だったんだろう
なと感じています。
何でも、ご本人は亡くなったら当地に仲間と一緒に入るお墓を用意したので、良かった
らあなたもどうですか?とお誘い頂いたりもしましたが、さすがに自分にはそんな資格は
無いと思い、ご辞退しましたが…。
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