第24話 仲直り出来て良かったです!

 ぷいっ(*≧Δ≦)


 なかなかこちらを向いて許してくれないさくらこさん。


 土下座する私。


 そんな中、カムイがフェイントをかけた。


 「なら我が、食べよう」


 さくらこさんの前に私が置いたクルマイを食べる振りをした。


 「みゅみゅみゅっ~! (だめ、それはわたしの!) みゅうっみゅ(たべちゃだめ)」


 そう叫んで、さくらこさんがクルマイを食べた。ぐっじょぶ! カムイさん。


 やったー!! さくらこさんが、私が割ったクルマイをばくばく食べてる。これって、許してくれたってこと? ってこと?


 嬉しさに、両手合わせて、うるうるしちゃう。


 ちらっと、こちらを見て「みゅうっ(もう忘れちゃいやだよ)」


 なんて可愛いの、私のさくらこさんは。ええ、もう忘れません、約束します。


さあ、私の膝の上にどうぞ、どうぞ!


 甲斐甲斐しくお世話します。


 楽しいお食事を再開した時、怪獣の叫び・・・・・・、ではなく、赤ちゃんマァークくんの泣き声が爆発した。


 くぅうまぁー!!!  くままぁーー!!!!!


 思わず、両手で耳を塞いで、顔をしかめる。さくらこさんは、私の服の中にもぞもぞと入る。


 くっ、くすぐったい。


 マァークくんは、あの小さい体のどこにあんな大きな声が出せるのかという言うほどで驚いた。


 マリアさんが、揺りかごで寝ていたマァークくんを抱き抱えると、直ぐに鳴き声はぐずるようなものにかわる。


 そして、服の前をはだけて、胸にマァークくんをもっていくと、物凄い勢いで吸い付いて、ごくごきゅと飲んでいく。


 とっても、お腹が空いていたんだね。


 私は生きる力って凄いんだなって思った。感動した。


 それを見ながら、おかわりのクルマイを、私とさくらこさんは分けあって食べた。


 もちろん、さくらこさんは、私の膝の上だ。


 そんな私たちを、カムイは呆れた顔で見てる。


 でも、幸せだから気にしない(にこ にこ)


  

  ふう。お腹がはち切れそうだ。


 


  ドンドンの炒め物は、きのこと木の実の炒め物で、味付けは塩のみのあっさりしたものだった。


 私は、実はきのこは苦手。正直に言うと、嫌い。大嫌い。


 でも、カムイに『きのこが苦手とはお子様だな』って言われて、意地で口の中に放り込んだ。


 これが、驚いたことに意外や旨かった!


 もう夢中で食べた。もちろん、さくらこさんのことは忘れないよ。


 さくらこさんと食べると、特に美味しく感じる。同じ物を食べられるって嬉しいよね。


 最初、フェレットフードなんて入っていたから、それしか駄目なのかと思ったら、流石異世界、問題なしだそうです。やったね(^O^)v


 だから幸せ過ぎて、ちょっと食べ過ぎたみたい。


 このまま、ごろごろと行きたいけど、マリアさんの娘さんを助けなきゃいけない。


 でも、ホワイトドラゴンさんからの連絡はまだありません。


 うーーーーん? 大丈夫かな?


 まだ、見つかってない? それとも、潜入が難しい?


 ちょっと、魔法で確認してみるか。


 『空間結界』で、人の住んでいる町まで指定して、『万能鑑定』っと


 どれどれ  ふむふむ なるほどなるほど


 冒険者ギルドの位置で、ホワイトドラゴンさんの反応。で、動きはなし。


 詰まり、冒険者ギルドで情報収集中ってことかな?


 これは、まだまだかかりそうだ。


 「目を詰むって、何の魔法を使ってるか? 」


 不信そうに、斜め下から覗いてくるカムイに、一瞬どきってする。まあ別に悪いことをしている訳ではないので、気にする必要はないのだけど、なぜか後ろめたく感じてしまうのはなぜだろう。


 「ホワイトドラゴンさんの今いる位置を確認してたの。まだ、娘さんを見つけられてないみたい」


 「くうーま くま くまぁ(ああ まだみつからないのね)」


 「今は、冒険者ギルドで情報収集してるみたいよ。だから、焦らずホワイトドラゴンさんを信じて待ちましょう」


 そうマリアさんに言っている私は知らなかった。ホワイトドラゴンさんが、大変な目に遭っていたことを・・・・・・・・・・・・・・・・。

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