第11話 なぜか一緒に暮らす事になりました

 許可が出て、触らせて頂いたカムイ様の毛は、手に吸い付くようにつやつやで、ほんのり温かくて最高に気持ちいい。


 もううっとりするぐらい心地よい肌触りで、このまま包まれて寝ってしまいたい。(すりすり)


 あぁ、離れたくなぁ~~い~。


 いやいや、私にはさくらこさんが居るんだ! これでは、浮気になってしまうよぉwwwwwwwwwww。


 (心の中だけでムンクの叫び状態)


 駄目・駄目です。さあ離れるのです。


 これから、さくらこさんと一緒に暮らす場所を決めて、家を作ろうかって時に何しているのよ―――――――、私・・・・・・・・。


 「みゅみゅみゅ~~~」


 楽しそうな鳴き声。よく見ると、さくらこさんがカムイ様の毛の中を、もぐったり飛び跳ねたり、駆けたりごろごろしたりして遊んでいた。なんて、羨ましい‼


 「さくらこさんも、カムイ様の毛にめろめろね」


 「めろめろ? めろめろとはなんだ」


 げっつ! カムイ様に変なの聞かれちゃった。恥ずかしいwwwwwwwww。両手で顔を隠す。絶対、今の私の顔赤いわよ~~~。


 「めろめろとは、どういう意味だ?」


 カムイ様に再び問われた。


 弱った、どんな意味だったっけ!? よく使っているけど、改めて聞かれると難しい・・・。


 「えっと、大好きすぎて、理性を失ってしまうことかな?」


 「なんだそれは、物凄く怖くないか?」


 「怖い?」


 「理性を失うということは、何をしでかすか分からないということだろ? 違うのか?」


 そうな風に改めて言われると、そうなのかな・・・・・・・・・? 私的には、大好きって感じが暴走・・・・・・・・。


 なんかカムイ様の云うとおりかもしれない。


 「うむ・ 大丈夫か? 我を忘れて、可笑しなことをするでないぞ」


 「そんなことはしません。ただちょっと、毛並の素晴らしさに、ずっと触っていたくなったり、その暖かな毛の中に埋もれて寝たら気持ちいいだろうなって思うだけです!」


 ∑あっ つい本音がぽろり。


 まずい! ちらり ちろり


 「がぁっははは ぐゎっははは」


 カムイ様の、本日二度目の大笑い。


 カムイ様が、笑い転げて、背中に乗って遊んでいたさくらこさんが落っこちた。


 やばい!! すかさずキャッチしないと。


 ぽすん 


 間に合って本当によかった。あんな高さから落ちたら大怪我だ。


 「みゅ~~~」


 さくらこさんが、お礼を言って私のほっぺをぺろんとなめた。ああ幸せ(#^o^#)


 しばらくして、ひとしきり笑って気が済んだカムイ様が顔を近づけてくる。


 あっという間に、30センチも離れていないところにカムイ様の顔がある。


 さすがに怖い。直ぐにでも、ぱっくんされそうだ。


 「我の毛に埋もれて寝てみたいか?」


 「えっと・・・・・・・」


 「正直に述べよ。嘘をついても、我にはわかるぞ」


 そう言われると、隠しようがないよね。


 「はい。寝てみたいです」


 「ならよい方法があるぞ」


 えっ、いいの? 


 さくらこさんと一緒に小首をかしげる。


 「我と一緒にここに住むのだ。そうすれば何時でも触りたい放題だし、一緒に寝ることも出来るぞ」


 ええっぇえ―――――――――!!

 みゅぅ―――――――――!! 

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