きゃるーん!

いすみ 静江

A きゃるーん!

神谷かみや先生!」


 ゆっくりと振り返る。


「なんだ、礼音らいねじゃないか。ケソ生徒の」


「あー、また! クソの進化系、ケソ生徒ではありません」


「ん? 可愛がっているのが、分からないのか?」


 かああああ……。


「えっえー! 可愛がってって、ケソ生徒じゃない」


「よっし」


 神谷先生が、礼音の頭を引き寄せる。


 ……。


 ぽんぽん……。


「あっ……! 頭を……?」


「おー。いいね? ケソ生徒」


「今から、ケソの進化系、コソ恋にしないか」


 ぐわわわーん!


「コソ恋。恋……!」


「恋してもいいのですか?」



『コソ恋』


 私の初恋になりました。


 きゃるーん!




Fin

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