虹色の嘘


「愛している」と言った

あなたの唇が機械的に動いた

気持ちがあったなら

きっと心に響いた

でも響かないから

知っていたから


悲しくはなかった

ずっとほしかった言葉だった

聞けただけで嬉しかった


 なんて素敵な嘘だろう

 目に見えないからこそ

 ただじっと見つめてる

 虹色の嘘



「そばにいたい」と言った

あなたは誰かを思い浮かべてた

それがわたしなら

もっと心が揺れた

でも揺れてないから

分かっていたから


さみしくはなかった

ずっとあこがれた言葉だった

聞けただけで満ち足りた


 なんて素敵な嘘だろう

 信じられないからこそ

 ただずっと信じてる

 虹色の嘘



  今までになく美しい

  すべて思い出になったから

  過ぎてしまえば美しい

  やがて消えゆく思いだから



 なんて素敵な嘘だろう

 二度と会わないからこそ

 ただそっと夢見てる

 虹色の嘘



  誰の言葉か忘れてる

  虹の数だけ覚えてる


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