大丈夫かな。あの小さなスーパーのレジ打ちのおばちゃん、怖い顔してるけど、ぐしゃっと折り目のついた札なんて受け取ってくれるだろうか。


あっ、そうだ。

俺は気づいて、手を打ち鳴らした。


まず自販機でジュースを買って、そのお釣りでアイスを買えば良いんだ。


小銭は折り目がつかないし、ジュースは手に入るし、一石二鳥だ。

こういうわけで、俺は自販機のお札挿入口にその千円札を突っ込んだ。


でも、なかなか吸い込んでくれない。


「しまったな、やっぱ折り目がついてたら難しいか…」


そう言った時、とうとう自動販売機はそれをお札だと判断したようで、取り込んでくれた。


うぃぃーーんという音が響く。

でも、またすぐに出てきてしまった。


「くそぅ!読み込んでくれないってか!これ、お前の好きなお金だゾゥ!ほれほれ」


もう一度試す。

シワを人差し指と親指で可能な限り伸ばして…

うぃーーーん

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