第2話
1938年4月
今日は柊陸軍学校の入学式
軍学校は男女問わず入学することが可能だ
この謎の未確認物体xの出現によりどうなるか分からないが、徴兵制度でも多く集められ結構な人数であった。
航空科はその名の通り戦闘機や巨大飛行艇を操縦 、そして整備を主にする学科である。
校長が話し始めた。
「我が校へようこそ君たちはこの国の未来、そして
割れんばかりの拍手が鳴りこれからの学校生活が始まった。
入学式が終わった後、教官に連れられ航空科の校舎に行ったそして教官の自己紹介が行われた。
「私は航空科の教官を任された
短く自己紹介が終わった。
「さぁお前たちの自己紹介と自慢できることを一つ教えてくれ」
新見教官は身長180cmぐらいあるがっちりとした体格で問題を起こしたらヤバそうな感じだった。
航空科の生徒の自己紹介が終わった後これから生活する寮に連れてかれた、寮は2人で生活する事になっている。僕と一緒に暮らすのは同じクラスの
生徒は新見教官から部屋を紹介されていった
「次、島崎と一菱は5号室だ」
鍵を渡され部屋の中へ入った内装は二段ベットに勉強机にラジオと置き時計が置いてあった、壁には校訓「為せば成る」の言葉が掛けてある。トイレや風呂は共同になっている、それ以外は生活には困らない部屋であった。そして廊下に新見教官の声が響き渡った
「19時に晩飯だ食堂に集まれ、明日は6時30分起床そして15分後に集合し体操だ遅刻は許さんわかったな」
廊下を歩いて行く音が聞こえた。
時は流れ、18時50分部屋のみんなは食堂に集まっていた初対面というのもあってあまりガヤガヤしていなかった。僕と島崎は配膳の人に、トレーに乗せた皿に晩飯を盛ってもらいそれを持って空いてる席へ座り食べ始めた今日の献立はカレーとサラダだった。島崎と少し雑談をしていると
「隣いいか?これからよろしく」
横から来たが全く気配を感じずびっくりした
「そんなにびっくりしなくてもいいだろう」
笑い混じりで言ってきたこいつは田中二郎だ
田中の自己紹介はあまり覚えてない よろしくと言われたので
「こちらこそよろしく」
と普通に返した。田中は結構ノリの良い性格なのでこれからも絡むことは多いだろう。晩飯を食べ終わった後、風呂へ田中と島崎と僕で風呂へ入りに行った。何故か後ろから気配を感じた、後ろを振り向くと同じ航空科の
身長が150cmぐらいで小柄な感じの内気な男子で田中と一緒の部屋らしい。少しの沈黙の後田中が
「佐藤は俺と一緒の部屋なんだ一緒に風呂行くか」
佐藤は首を縦に振り4人で男子風呂へ入った。体を洗い湯船に入った。数秒の沈黙の後
「なんでみんなこの学校に入った?」
島崎がみんなに聞いた。急な質問だったのですぐには、答える事が出来なかったしかし、一番に口を開いたのは、意外にも佐藤だった
「僕はあまり自分からの行動ができないからこの学校に入ったらもう少しは、ましになるかと思って....」
そして、
「俺は次男だからしょうがなく....だけど軍学校に入ったからには一生懸命にやるつもりだ」
力強くは島崎は語った
「俺も島崎と同じだ。まぁ俺はそんなに頭も良くないが生き残れる技術を学ぶさ。」
順に田中も話した。そうすると自動的に僕の方に3人からの目線がきた。
僕にもしっかりとした理由があってここにきたのは確かだ。
「僕は長男で会社の跡取りとなる予定だった。だけど僕には弟が2人いる、そして弟の方が出来がいい。このまま僕が跡取りをしたら弟2人はここに来る事になる、だから自分からここにきた」
「てか一菱の会社ってまさか一菱社なのか?」
急に島崎が聞いてきた。
僕はあまり話したくなかったが嘘を言っても仕方がない
「そうだ、僕は一菱社、
田中が
「ジェットエンジン作ったあの一菱社か?」
「ああそうだ」
そっけなく返事を返した。
「あまりこの事はみんなには言うなよ」
みんな顔を縦に振った。数秒後島崎が
「みんなそれぞれの理由でこの学校に入学したけど、ここで出会ったのも何かの縁だみんなで協力して頑張ろう」
「そうだな」
「頑張ろう」
田中と僕が一言ずつ言った。
「明日も朝から体操があるしそろそろ上がろう」
佐藤が顔を赤くして言った。少しのぼせかかってる、みんな佐藤を心配しながら風呂を上がった。着替え部屋の前で田中と佐藤と別れた。
自室に戻り島崎と少し雑談をしながら、22時頃には2人とも寝ていた。
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