第40話 第六章 1-2



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肌寒さに、シンルは目を覚ました。

上体を起こしつつ、思わず身体を縮こめると、肌が酷くあわ立っていることに気がつく。


「……え」


同時に首と手首に鉄のかせめられていることにも気がついた。

首の枷からは鎖が伸び、シンルの背後、寝台の柵へと伸びている。


冷気を固めたように冷たく重いそれはシンルの不安を酷くあおった。

体温を吸い取り、幸福だったときの何かを奪って行く気がした。


周囲は暗く、唯一の光源は枕脇の台に立つ立派な燭台だけだ。

蝋が溶ける匂いを嗅ぐとき、いつも家族が側にいたのに……。






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