第6話 自分は人にはどう見えているのか?

 よく道を尋ねられる人というのがいる。私がそうである。

よほど人畜無害な顔つきをしているのだろう。

 道を聞かれるだけではない。ホームセンターなどで売り場を歩いていると

「ちょいと、ホースはどこにおいちゃあんの?」とかおばちゃんによく聞かれたりする。

ワイシャツにネクタイ姿でいると、店の社員と勘違いされるのだ。

そんなに自分は真面目そうな顔つきで歩いているんだろうか。

 さらに、どうも自分は、小さな子に見つめられやすい。

 コンビニやデパートなどで、母親に抱かれた小さな子が私とすれ違うとき、ジィーッと見つめてくるのだ。ちょっとワクワクする。

 私も見つめ返す。ときには母親に見られな いようにして、幼児にニヤリと笑い返す。

気が向けば、目をまんまるに見開き、舌をベロベロと激しく動かす。相手がびっくりしているのが面白い。

だがときどきタイミング悪く、変な顔した瞬間に母親と視線があったりする。そんなときは恥ずかしいったらない 笑

 それにしてもどうして小さな子は私の顔に興味を持つのだろう?

何か精神的に通じ合う部分があるのだろうか。

単に「こいつ変なおっさんだな」と思われていたりして・・・

 あるいは子どもは大人の目には見えない世界が見えるともいうから、私になんか変なもんがとりついていたりして。

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