マッチョ弄び鑑賞会
@nikudorian
第1話 目覚め
「ん、んんぅ……」
マチオが目覚めると真っ先に目に入ったのは、もう一人の自分の姿だった……
後に目が冴えてくると、それが天井に貼られた鏡に写った自分の姿だと分かったのだが……
「お目覚めですか?マチオ君」
聞こえてくる女の声
見ると黒髪長髪で、競泳水着姿のグラマー妖艶な女性が……
声の主は、会員制のプール併設ジム『ノワール』の女オーナー、真澄だった。
マチオは寝起きの中、自分の置かれているシチュエーションを徐々に思い返した。
「そうだ、ノワールのプールサイドで休んでいた時に、真澄さんが皆に栄養ドリンクを振る舞ってたんだ、そしてそれを飲んでからの記憶がない……」
そう、真澄がマチオに渡した栄養ドリンクのみに、睡眠薬を入れていたのだ。
マチオはようやく目が冴えて来て、改めて自分の体がどうなっているのか確認した。
プールサイドで休んでいた時と同じ、紫の、窮屈そうなテカテカの競泳パンツ姿はそのままで、ベッドの四隅より這い出るシリコン状の拘束具で緩やかに固定されていた。
マチオは、元々ラグビー・格闘技をやっており、非常に大きな筋肉を持っていることで各界では有名であったが、7年前にジムのオーナーに進めらるがまま地方のボディビル大会に出場したところ初出場で3位入賞。その翌年翌々年には全国大会を総なめ、とある国際大会にも出場し、4位入賞という輝かしい成績を収める。
この間の発達は目覚ましく、特に大胸筋はピーク時のシュワルツェネッガーを優に上回る大きさ、美しさと言われる。
日本人初のミスターオリンピア(ボディビル界の最高峰)になるのはこの男と言われたが、勤務先の商社の命で海外駐在となり一線を退き、
ボディビル界から姿を消す。
その後も激しいトレーニングは続けたが、カットを出すためにボディビルには必須な極端な減量を行う必要が無くなったため、これが逆に効を奏して、僅かに脂肪の乗ったパンパンな筋肉を身に纏い、
「ムチムチ・ピチピチ・パツパツ 」して、
「イヤらしくて美味しそうな」
体になっていた
そして真澄は、そのマチオの素晴らしくイヤらしい肉体を、妖艶な目でネットリとなぞり見ながら、感嘆の声をあげた。
「ああぁ、美しい………」
真澄は、無類のマッチョ好きである。
特に、大きな筋肉を持った、ムチムチピチピチなマッチョが大好物。マチオはまさに真澄の理想通りの、いや、理想を優に超えた、世界に二人といないお気に入りであった。
株で大儲けをし、会員制プール『ノワール』を設立。真澄は自ら設計に携わり、セレブを満足させるプール併設ジムを創設。
ただ、このジム『ノワール』の実態は、真澄のお気に入りのマッチョを探し、彼女の肉奴隷にするために作られたもので、様々なカラクリが在ることが後程明らかになるが……
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