ホメオパシー

 今回取り上げるのはホメオパシーです。何故これを取り上げたかと言うと、スピ系のサイトを主催していた方がホメオパシーを生業にしていた方だったからです。どうやらスピとホメオパシーは親和性が高いみたいです。


 そもそもホメオパシーとはなんぞやと言う話ですが、その病気や症状を起こしうる薬等を使う事でその病気や症状を治す事が出来ると言う考え方に基づいた医療行為の事をそう言うそうです。効果が認められていないので現代医療的に否定はされているんですけどね。


 具体的に言うと、症状に合わせて極度に希釈した該当する成分を投与することで病気の治療を行うと言うもので、一般的にはメレディと言う球体の錠剤を患者に与える方法を取ります。このメレディとは様々な物質を一定の方法を使って希釈したものを砂糖玉に染み込ませたものだそうです。


 この希釈度は最終的に10の60乗にもなるため、現代科学では元の性質は残っていないとされ、メレディもただの砂糖玉でしかないと言う結論を下しています。ただ、ホメオパシーの理論では物質のパターンが水に記憶されるため、治療効果があるとされているのだとか。


 ホメオパシーは19世紀のドイツの医師、ハーネマンが提唱した治療方法で、一時期はかなり流行ったものの、具体的な効果が認められなかったために次第に衰退していったと言う歴史があるようです。それでも一度は広まったために信奉する人もそれなりにいるみたいですね。


 希釈すればするほど効果が現れるとしたために、成分的にはただの砂糖玉でしかないメレディを与えるこの治療方法ですが、ホメオパシー的に言えば、そこには元となる物質のオーラや波動、パターン、あるいは水の記憶が染みこんでいるとされています。こう言うところがスピっぽいところですよね。

 このパターンや波動を身体に取り込む事によって対応する体の抵抗力を引き出す事が出来、自己治癒力などが高まるのだそうですよ。飲尿療法も似たような仕組みでしたね確か。


 ホメオパシーのレメディーが効くかどうかは波長が合うか合わないかで決まるそうで、本質的には必要な波の影響しか受けないのだとか。なのでホメオパシーのレメディーは必要な時にしか効かず、健康体の人にレメディーを処方しても何の効果もないそうです。そりゃまあ、ただの砂糖水ですもんね。


 ホメオパシー団体はレメディーを服用する事によって体内の毒が排泄され、一時的に症状が悪化する「好転反応」が起こると主張しています。ただ、思い込みで治癒力が上がるプラセボ効果以上のものはないと、この意見も一般的には否定されているのですが。


 オーラとか水の記憶とか実にアレっぽいです。科学的根拠を元にすると言うより、おまじないに近いところがありますね。実害自体はないようですが、これにつきっきりになって普通の治療が疎かになると後で手遅れになる事もあるので注意が必要です。


 ちなみにホメオパシー医学協会の偉い人はホメオパシーでガンも治せると主張しているのだとか。あかん、これ、下手したら大変な事になるやつや……。


 意識他界系な人々が飛びつく事が多いのでまぁお察しなこのホメオパシーですが、多分効く人には効くのではないかなと言う気もします。ただ、ちゃんと病気を治したいなら普通の病院に行った方がいいでしょうね。

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